全国でアルバイトの問題に取り組む労働組合「ブラックバイトユニオン」は23日、那覇市のてんぶす那覇でブラックバイトに関する報告会を開いた。県内の女子大学生がブラックバイト先から給料を取り戻した事例を報告した。
大学生は4月末~5月末まで那覇市内の飲食店のスタッフとして勤務。求人誌に時給1100円、交通費1日500円とあったが、雇用契約、タイムカードもなく勤怠管理は「LINE」だった。仕入れから調理、販売、レジ管理、戸締まりも任された。
ただ、別のバイトも掛け持ちしたいと伝えたが、断られたため退職した。月末の給料日を迎えても振り込みはなかった。店に支払いを求める張り紙をすると、店主から「クソ田舎モンが調子にのるな」などと返信があり「相手は住所も知っている。給料よりも脅されるかもと怖かった」と声を震わせた。その後、ブラックバイトユニオンに相談し、8月上旬にやっと振り込まれた。
ブラックバイトは主に「学生であることを尊重しないバイト」。長時間労働などでバイト先が学生を束縛し、賃金未払い、バイトを辞める際に損害賠償を請求するなどが典型という。
報告会で、沖縄大の春田吉備彦教授が学生のバイトの現状を紹介した。
ブラックバイトユニオンの今岡直之さんは、学生だがバイトリーダーや店長をさせられて学業に集中できない状況など問題点を紹介した。
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