「自分にとってでかい作品でしたね。放送から35年もたっているのに、こういうふうにインタビューを受けるとは思っていなかったから。僕の喜ばしいキャリアです」
そう話すのは、ドラマ『スクール☆ウォーズ』で主人公の滝沢賢治を演じた山下真司(67)。9月にラグビーワールドカップの開催を控えている日本。ラグビーといえば『スクール☆ウォーズ』を思い出す人も多いはず。この伝説のドラマが、DVD BOXでよみがえる!
本作は、校内暴力で荒れる高校の弱小ラグビー部を、熱血教師の滝沢が全国大会優勝へと導く実話に基づいたドラマ。泣き虫先生・滝沢を演じるうえで最大の苦労は、“泣く”ことだったという。
「最初台本を見たときに『賢治、涙する』っていうのが多くて、こんなに泣くのかよって思ったのはすごく覚えています。実際苦労しましたしね。でも、そのうちに涙するって書いてないのに涙したり。それぐらい心が敏感になってね。そしていまだにその涙もろさがぬぐわれていないという……」
先日、秩父宮ラグビー場で観戦したときも、白熱する戦いに感極まり、涙を流してしまったそう。
「それを横にいたお客さんに見られてしまって『山下さん、本当に泣き虫なんだね』って言われて、恥ずかしいなって(笑)。ちょっと熱いシーンを見るとラグビーに限らず涙があふれますよね。1回スイッチが入っちゃっているからオフにならないです」
インタビューの後半で、覚えているセリフについて尋ねると、間髪入れずに「ラグビーは人生そのものだ……」とそれに続く名ゼリフを昨日の出来事かのようにすらすらと口にしたから驚きだ。
「だから今も『スクール☆ウォーズ』の血が間違いなく流れていますよね」
W杯は会場ではなく自宅で観戦する予定だ。
「泣くのを見られたくないので。家なら周りを気にすることなく、泣き放題じゃないですか(笑)」
そう言って、白い歯を見せておちゃめに笑うのだった。
※『泣き虫先生の7年戦争 スクール☆ウォーズ』DVD BOX 9月4日発売。〈HDリマスター版〉2万9,160円、Blu-ray BOX〈通常版〉3万6,288円(ともに税込み)。発売元/TBS、発売協力/TBSグロウディア、販売元/キングレコード