那覇市の公立こども園の給食に混入していた危険異物のポリスチレン(提供) 画像を見る

 

沖縄県那覇市の公立こども園10園で給食への異物混入が相次いでいる。2016、17年度はゼロ件だったが、18年度は21件、19年度は7月末時点で13件発生している。全て同じ豊見城市のケータリング業者が提供している。

 

このうち、健康に影響する恐れがあるポリスチレンや小バエなどの「危険物」は4件あった。市は異物混入が発生した際に保護者らに公表する基準を設けておらず、「危険物」でも園児が口に入れる前に除去した場合は保護者に報告していなかった。

 

この業者は「本当に申し訳ない。混入があるたびに工程などの見直しをしている。設備の改修にも取り組んでいる」と述べた。異物は「園内で付着したとみられるものも少なくなかった」という。業者は豊見城市の認可外保育園などにもケータリングを提供している。那覇市の公立こども園以外でも過去に異物混入があったことを認めたが「保健所への届出が必要な金属片やガラス片などの異物混入はない」としている。

 

那覇市は19年度から栄養教諭を委嘱して業者の衛生管理をチェックしている。

 

那覇市は待機児童対策で16年度から市立幼稚園のこども園化を進め、給食を提供している。この業者が市から受託して給食を提供している公立こども園は16年度1園(65食)、17年度3園(260食)、18年度9園(771食)、19年度10園(871食)。16~18年度は同社のみが提供していた。19年度はリスクを回避するため、公立こども園17園のうち10園を同社が、残り7園を市保育所給食センターなどが提供している。

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