三谷幸喜(58)監督4年ぶりの新作映画『記憶にございません!』(9月13日より全国東宝系にて公開)は、中井貴一(57)演じる記憶喪失の総理大臣が主人公。ディーン・フジオカ(39)はじめ、脇を固めるキャストも超豪華な本作について、3人が話してくれました。映画と同じく笑いあふれる鼎談に!
三谷「僕は、とにかく、中井貴一さんでコメディをやりたかった。だから、まずは、中井さんの演じる総理大臣を真ん中に、彼を取り巻く人たちを考えていきました。そのなかで、首相秘書官はスッとしたカッコよさがあって、人を背後から操るような切れ者。誰に演じてもらおうかなあ? と考えたとき、ディーンさんが適任だ、と」
ディーン「最初、僕が演じた井坂という男は、すごい悪いやつだと思っていました。でも、演じてみたら、気持ちが真っすぐすぎてどこかでこじれちゃった人なんだろう、と思うようになりましたね」
三谷「試写を見た安倍首相は、パジャマ姿の中井さんが、警官役の田中圭さんにツンツンされるところがいちばん面白かったそうです」
中井「そんなとこかい!(笑)」
ディーン「僕も、5分に1回笑わせてもらいました」
三谷「ディーンさん、5分に1回って結構、コメディでは少ないですから。1分に1回くらいにしてもらっていいですか」
ディーン「じゃあ、(127分の作品なので)127回笑いました(笑)」
三谷「実際に総理大臣に立候補してみたいとは思わないですか?」
中井「いや、なろうと思わないですね。思いますか?」
三谷「僕は思わない(笑)。でももし総理大臣になって何をやってもいいんだったら、劇場をつくりたいですね。あと、稽古場も。それで、どんなに国民に怒られても年に2回は自分の舞台をやる(笑)」
中井「じゃあ、僕は映画を国策にします。映画は国境を超えていけると思っているので、海外にきっちり見せていけるものに出資していく。口は出さないけれど、支援はする! 公約はこれで(笑)」
三谷「それは主演で?」
中井「いやいや主演しなくても……(笑)。年に2本くらいは作りたいかな」
ディーン「確かに、お金がないとできないことってたくさんありますからね。リターンが見込めるものにバジェットが出るのが普通の経済のシステムだとしたら、何か価値が見いだせる作品こそ、国は支援するべきだと思います」
中井「ディーンさん、総理大臣になれそうじゃない?」
ディーン「やめてくださいよ(笑)」
三谷「やったほうがいいって、応援に行くよ」
中井「絶対、1票入れる!」
三谷「カタカナの総理大臣って、まだいないんじゃないの(笑)」