今後、先進国では2人に1人が100歳まで生きるといわれる現代。ひと足先に長寿の楽しみを謳歌している先輩に長生きの秘訣を聞きました!
「ケーキに9と7の数字を飾ってくれて。じつは、うちの亭主の誕生日が9月7日なんですよ。今年は、これで2人の誕生祝いができます」
97歳となった現在も現役最高齢芸人として舞台に立ち続ける内海桂子師匠。2カ月ほど前に体調を崩して休養中だが、仕事復帰への思いは強い。
「いま、外出はできないんですよ。でも、家の中では手すりを使って自力で立ったり歩いたりして足腰が弱らないように気をつけています。涼しくなったら近所を散歩したいですね」
そう語る視線の先には、35年連れ添うご亭主のお顔。「結婚してよかったですか?」とぶしつけに聞くと、「悪くはないね」とほほ笑んだ。
9年前から始めたツイッターは、こまめに更新を続け、フォロワー数はなんと48万人。日々の気づきからスポーツ、時事ネタ、と内容はさまざま。その関心の広さには舌を巻く。
「テレビはスポーツをよく見ます。最近は、日本人のラグビー選手も外国人と変わらない立派な体形だもの、たいしたもんだ。来年のオリンピックも楽しみですよ」
故・好江師匠との思い出を聞くと。
「芸術選奨文部大臣賞(昭和57年)を受賞したとき、好江が初めて人前で『姉さん、ありがとう』って言ってくれた。それがいちばんうれしかったですね」
そんな師匠が後輩芸人に伝えたいこととは?
「ネタがちゃんと完成したものじゃなきゃ漫才に説得力がない。ナイツだってまだまだですよ。私たちがやってきた江戸漫才というものをしっかり受け継いでほしいですね」