2019年2月24日の「県民投票」を刻み続けようと企画された「2・24音楽祭」で自身の考えについて語る登壇者ら=24日、那覇市安里のG-SHELTER 画像を見る

 

米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立てを問う県民投票から1年を迎えた24日、音楽やトークライブを通してこれからの沖縄を考えようと「2・24音楽祭2020」が那覇市内で開かれた。副題は「Beyond the Border(境界を越える)」。イベントの冒頭、辺野古県民投票の会代表だった元山仁士郎さん(28)は「まだまだ県民投票は終わっていないと思っている。国によって作られている壁みたいなものを乗り越えないといけない」と語った。

 

「高校生と“本土”の大学生と語る沖縄県民投票」をテーマに、元山さんと県内外の大学生、高校生の4人が登壇。「昨年の県民投票の時に何していた?」の問い掛けから始まり、県民投票についての考えや基地問題について「話したいけれども話せない雰囲気」を議論した。

 

神戸大1年の前田暉一朗さん(19)、小野坂海斗さん(19)は18日に来県し、辺野古や東村高江などで基地の現状を初めて見て驚いたという。辺野古のバーの店主から「米兵が来るから私たちは生きていける」という話を聞いたという前田さん。「(みんなが)絶対に基地を造らせないと思っているとは一概には言えないと思った。だが、辺野古の海の濁りなどを見て(政府は)もっと地元の意見や環境のことを考えて寄り添ってほしいと思う」と語った。

 

八重瀬町出身で、大学入学まで基地問題に関心がなかったという沖縄国際大4年の金城和希さん(22)は、県民投票を契機に基地問題について友人と話した経験を紹介。「沖縄の人は相手がどう思うのかを考えすぎだと思う。でも基地について話題になると結構話す。言いたいけれども話せないで、忖度(そんたく)していると思う」と語った。その上で、基地について話題にする際、相手にどう思うのかを問い掛けてから始めることなど、自身の考えを述べた。

 

昨年は選挙権がなく投票できなかった沖縄尚学高3年の中川友希さん(18)は「辺野古に基地が建設されることは反対。戦闘や訓練などで沖縄が間接的な加害者になってしまう」と意見を述べた。

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