性暴力に抗議する「フラワーデモ」で、自身の体験やこれからの社会に望むことを語る参加者ら=8日、うるま市の地域交流センター 画像を見る

 

【うるま】2019年に相次いだ性暴力の無罪判決に対して抗議するために始まった「フラワーデモ」が8日、うるま市の地域交流センター前で開かれた。約50人が参加し、花を片手に、性暴力被害に遭った経験やこれからの社会に望むことなどを静かに語り、性暴力の根絶を願った。

 

ある女性は、高校生のころに制服のスカートが切り裂かれたり、知らない男性から自転車を引き倒されたりしたという。「その時は恐怖しかなく、ちゃんと立ち向かえる態勢がなかった」と振り返った。

 

また別の女性は、同窓会で以前付き合っていた男性から体型の変化を指摘され、体の一部を触られたことを告白。「すごくショックだったが、(このようなことは)日常にあふれていることだろう。ふたをしていかないと暮らせない」と語った。一方で、「それでは良くないということも分かる。周囲の人の心の傷に気づき、話を聞ける人になりたい」と誓った。

 

デモでは、発起人の作家・北原みのりさんからのメッセージも紹介された。呼び掛け人の宮城朋子さんが「被害者が語れなかったのではない。社会に聞く力がなかったのだ」と代読すると、参加者らは共感するように深くうなずいた。

 

宮城さんは「社会を変えていこうという思いをみなさんで共有することができ、良かった。今後も何かの形で声を上げていきたい」と語った。【琉球新報電子版】

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