浦添市立仲西中学校が2020年度から導入する男女共通の制服=3月31日、浦添市屋富祖 画像を見る

 

性別に関係なく自由に制服を選べる「制服選択制」が県内の中学校で拡大している。昨年12月の県教育委員会の調査とその後の琉球新報のまとめでは、2020年度から選択制を導入する予定の公立中学校は36校に上り、制服のある144校の4分の1に当たる。昨年12月時点で導入校は6校だったが、高校に続いて一気に増えることになる。識者は「性同一性障がいの人の9割が中学までに性別違和を自覚しているとの調査結果もある。切実に悩んでいる当事者も多く、制服選択制が中学に広がるのは意義深い」と評価している。

 

本紙は3月下旬、県教委の昨年12月の調査に「検討中」と答えた27校に個別取材した。そのうち18校が「導入する」と回答。県教委の調査に「予定がある」と回答した学校と合わせ、計36の公立中が20年度から制服選択制を導入する見込みだ。

 

県教委の調査によると、制服デザインの変更を予定している中学も12校あり、前年度調査から倍増した。そのうち、浦添市立仲西中など4校が「男女区別のない制服を検討している」と回答した。昨年12月時点で男女別規程を廃止した学校も3校あった。

 

性の多様性について県内外で講演している「レインボーハートプロジェクトokinawa」の竹内清文代表は「選択制が高校で進んでいる影響が大きい。制度自体が多様性を伝えるメッセージになる。全ての学校に広げてほしい」と歓迎。その上で「生徒、先生、保護者が性の多様性に関する知識も深め、制服を自由に選びやすい環境をつくってほしい」と求めた。
(真崎裕史)

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