久米島の住民へ「次亜塩素酸水」の無料配布を始めた久米島漁業協同組合の職員=7日、久米島町(久米島漁業協同組合提供) 画像を見る

 

【久米島】久米島漁業協同組合(田端裕二組合長)が7日から、食材や器具の洗浄消毒に使用する「次亜塩素酸水」の島民への無料配布を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大で消毒液などの不足が深刻化しており、同日だけで約100人が配布を受けた。「こんなに反響があるとは思わなかった」と驚いた様子で話したのは、同漁協の田村圭介さん(39)。「『ありがとう』と声を掛けてもらえて元気になった」と笑った。

 

「使い切ったら後日また何度でも汲(く)みにきてください」。同組合のフェイスブックには、頼もしい言葉が配布の案内とともにつづられている。アルコール消毒液は島内で品薄状態になっていて、困っている人が多いという。同漁協は「みんな元気で健康でいられるように」と、今後も無料配布を続ける予定だ。

 

同漁協は衛生管理のため「次亜塩素酸水」を生成する装置を整備している。装置の生成能力から、住民1人につき1回1~2リットル程度であれば、配布しても業務に差し支えないと判断し、配布を始めた。住民にペットボトルなどの容器を持参してもらい、「次亜塩素酸水」の使用方法や注意点を記載したメモと一緒に手渡している。

 

同組合のフェイスブックには感謝を伝えるコメントが集まっている。田村さんは「感染者が日に日に増えて、不安になっている人も多いはずだ。少しでもみんなに元気を分けられると、私たちもうれしい」と話した。(嘉数陽)

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