古宇利漁港に設置された立ち入り・釣り禁止の看板=5日、今帰仁村の同漁港 画像を見る

 

【北部】新型コロナウイルス感染拡大防止のため、北部市町村会などがレジャーでの入域自粛を呼び掛けている北部地区では、大型連休終盤の5日、行楽地に足を運ぶ人の姿が多く確認された。長く続く自粛生活への飽きや、沖縄県内の新規感染者ゼロが5日間続いたことが気の緩みにつながっているとみられる。

 

本部町の海岸では釣り人が20人以上並ぶ姿が見られた。満車の駐車場では集団で談笑する姿も。沖縄市から釣り目的で訪れた家族連れの40代男性は「もう家にいるのは限界だ。感染者ゼロが続いて少し安心できたのも大きい」と語った。町観光協会の當山清博会長は「徐々に人が増えている。コロナ終息は一人一人の自粛の意識に懸かっている」と力を込めた。

 

釣りが禁止されている今帰仁村の古宇利漁港では、早朝と夜に数組の釣り人が訪れている。古宇利ビーチの入り口に設置された「立ち入り禁止」の看板を固定するひもが切られ、侵入した跡も確認された。

 

島を巡回し、釣り人などに注意喚起をする古宇利翔会の喜納直代表は「終息したらいつでもウエルカムだが、今だけは我慢してほしい」と要望した。

 

国頭村や大宜味村などでは連休中、昆虫愛好家らが山林に入って昆虫採集をする様子が確認された。環境省やんばる自然保護官事務所によると、4月28日以降で10台前後の車両が確認され、北海道や東京都、福岡県など県外のほか、本島中南部の愛好家らが虫を採集していた。昆虫採集が違法ではない区域だったが、無許可での伐採やふん尿の放置など、違法行為やマナー違反も確認された。自然保護官の横山愛那さんは「この状況で採集や観察が本当に必要なのか、地元の人たちの立場で考えてほしい」と訴えた。

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