「はじめのうちはお芝居することが恥ずかしかったんですけど、現場でキャストの方たちのカメラがまわった瞬間の集中力を目の当たりにして、すごいなって。その熱みたいなもので自分もすごく熱くなっていく感じがあって、それは初めての経験でした」
平成の歌姫・浜崎あゆみの自伝的小説が原作のドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系・土曜23時15分~。4話以降は放送延期中。※過去回はABEMAで独占配信)でアユ役を演じている安斉かれん(20)。歌手である彼女は、演技自体は今作が初挑戦。
初回放送直後から登場人物のビジュアルやキャラクターの濃さが話題になった。眼帯姿の秘書役の田中みな実、鬼トレーナー役の水野美紀との演技は笑いをこらえているようにも見えたが……。
「水野さんのアドリブが予想外すぎて、笑いをこらえるときがいっぱいありました(笑)。演技が終わって『いま、笑ってたでしょ』ってつっこまれたり。田中みな実さんは礼香のキャラクターになったときは怖いんですけど、カメラがまわっていないところだとすごく優しい方で、仲よくさせていただいています。これからどんどん礼香さんが出てきますよ」(安斉・以下同)
安斉は、昨年5月に歌手デビューして以来、メディアに登場する機会が少なくミステリアスな存在だった。本ドラマで初めて話す姿を見たという人もいるだろう。音楽に興味を持ったきっかけは、父親に連れて行かれたローリング・ストーンズのライブだった。
「そのライブでバンドメンバーがサックスを吹いているのに憧れて、自分もアルトサックスをやるようになって。次にエレクトーンも始めました。楽器をやるなら、歌もやってみようと。音楽全般が好きなんです。まさか自分が演技をするとは思っていなかったですけど、目線の配り方とか、今後の音楽活動に生きてくると思っているのですごくありがたいです」
そう熱っぽく話す。しかしながら’99年生まれの安斉は、女子中高生のカリスマとして君臨していた’00年ごろの浜崎あゆみの姿を詳しくは知らない。
「でもこうして演じさせていただいて、ひとりの人をすごく好きになって、2人で頑張っていく姿は素敵だし、普通じゃあまり経験できない人生なので、本当にすごいなって思いました」
今後は登場人物のキャラクターがさらに濃くなっていくそう。その部分とともにアユがスターダムにのしあがる過程で増えていく安斉の歌唱シーンも楽しみにしたい。
「女性自身」2020年5月26日号 掲載