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米国では、黒人差別に対する抗議運動「Black Lives Matter(BLM)」が全土に広がりつつある。個人のみならず、マクドナルドやスターバックス、ウェンディーズなどの大企業も活動理念に賛同の意を示し、寄付などを行っている。

 

しかし、現在Twitterでは「#BoycottStarbucks(スターバックスをボイコットしよう)」というハッシュタグがトレンド入りしているのだ。一体何が起こったのだろうか。

 

スターバックスは4日、「私たちは黒人の従業員、顧客、コミュニティのために行動を起こし、学び、サポートすることに全力を注いでいます。人種的公平性を促進する機関に対し、スターバックス基金から100万ドルを拠出します」と声明を発表。BLMに寄り添う姿勢を明らかにしたが、社内では真逆とも言える対応が取られていた。

 

米BuzzFeedは、スターバックス本部から店舗マネージャーに送られた「ドレスコード・ポリシー」というタイトルのメモを入手。そこには、BLM支持のメッセージを込めたTシャツやピンズの着用を禁止するとの方針が明記されていた。その理由として、そういったメッセージ性のあるアイテムを身に着けることは、安全性や顧客との関係、スターバックスのパブリックイメージを害する恐れがある、と書かれている。

 

面従腹背とも言えるスターバックスの行動が明らかになると、ソーシャルメディアでは失望や落胆、怒りの声が多く挙がり、これが冒頭のハッシュタグに繋がる。

 

TODAYがこの件に関してスターバックスにコメントを求めると、広報担当者は「このポリシーは昔からあるもので、スターバックスは構造的な人種差別を終わらせるための役割を全力で果たしている」と回答。

 

確かに、’18年5月に「全ての人に歓迎される店舗であるために、従業員が政治的、宗教的な意図を持ったアイテムを身に着けることを禁じる」とするポリシーが制定されている。しかし、従業員が特定のシンボルやアイテムを身に着けたい場合は、本部に申請し、承認してもらえるシステムも存在しているという。

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