急性肝膵臓壊死症にかかり、内臓が白色化して壊死したエビ(左)(東京海洋大の廣野育生教授提供) 画像を見る

 

沖縄県大宜味村内のバナメイエビ養殖場で、甲殻類の伝染病「急性肝膵臓壊死症(AHPND)」が発生した問題で、8月28日~9月13日までの間、養殖場内で感染があった水槽から排水が、養殖場近隣にある海に流されていたことが分かった。21日に開かれた沖縄県魚介類緊急対策会議後、県水産課が記者会見で明らかにした。今後、県水産海洋技術センターが近隣の海に生息するエビを採取するなど、モニタリング調査を実施する。

 

県によると、海への排水は20日、事業者から飼育状況報告書の提出を受けて判明した。養殖業者は生物ろ過をしたものの、消毒しないまま海水を掛け流しで排水していた。排水量については確認を進めている。

 

県水産技術海洋センターは10月末から、夜間に潮が引いた日などのタイミングを見極め、湾内に生息するウシエビなどのPCR検査を実施する考え。県は感染があった養殖場は19日、水槽内に残っていた約2000匹のエビの殺処分と飼育水槽の消毒を終え、21日午後、エビの焼却処分を完了した。

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: