1月7日、首都圏の1都3県を対象に緊急事態宣言が再び発令された。この日、東京都は2,447人もの新規陽性者を記録。感染拡大に歯止めがかからず、7月に控えた東京五輪の開催についても危機感が高まっている。
そんななか、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の発言が物議を醸している。
報知スポーツによると同日に都内で取材に応じた森会長は、大会開催について「不安? 全くありません」と発言。続けて「やるのは7月でしょ。今、オリンピックの準備は、ほとんど全部できている」と強調したという。
1月5日には自民党の二階俊博幹事長(81)も、「自民党として、開催促進の決議をしても良いくらいに思っている」と強い意欲を示したばかり。さらに、「開催しないということのお考えを聞いてみたいぐらいだ」とまで述べていた。
新型コロナウィルスの影響で1年遅れとなった五輪。政府が大会を強行しようとするいっぽう、開幕に向けた準備にも懸念が広がっているという。
「全国的に医療がひっぱくしているなか、看護師らの離職も相次いでいます。そのような状況で、大会開催時の医療体制を確保できるか定かではありません。政府はワクチンによる集団免疫に期待しているようですが、専門家からは懐疑的な意見も上がっています。
昨年の宣言下では利用中止となったトップ選手のトレーニングセンターも、今回の宣言では制限されていません。ですがスポーツ界にも感染は広がっており、合宿の中止や練習の不参加を伝える選手も。
このままだと、3月から予定されているテストイベントも実施できるかわかりません。他にも感染対策や時間の詳細がわからず、聖火リレーの準備が進められないと嘆いている自治体もあります」(全国紙記者)
日刊スポーツの新春インタビューでは、「もう中止はできないから、たとえ無観客という指示が出たとしても工夫してやるべき」と答えた森会長。さらに、再延期についても「できるはずがない」と断言していた。
国民の不安と向き合わず、強気一辺倒な森会長。その姿勢に批判が広がっている。
《こんな状況で不安を感じない考えを持つ人が会長だということに不安しかない》
《森さんは不安じゃなくても国民の多くは不安なんだけど。組織委員会の会長なら自分のお気持ちを表明するんじゃなくて、国民の不安に寄り添ってほしいね。自覚がないんじゃない?》
《立場もあるのでしょうが、あまりにも現実離れしている意見。森って人と二階って人。このご老人二人の言動は理解に苦しみます》