娘から花束を贈られる松本哲治さん(左)=7日午後11時17分ごろ、浦添市伊祖の選挙事務所 画像を見る

那覇軍港移設の是非や新型コロナウイルス対策などを争点に繰り広げられた、7日投開票の浦添市長選。2期8年の実績と市政継続を訴えた現職の松本哲治さん(53)が、軍港移設阻止などを掲げた無所属新人の伊礼悠記さん(38)を破り、3選を果たした。「ワンチーム浦添」「心を一つにしたとき、浦添が沖縄をつくっていく先頭バッターになる」と訴え続けた松本さん。浦添市のリーダーとして、決意を新たにした。

 

午後11時すぎ、松本哲治さんの当選確実の一報が入ると、市伊祖の選挙事務所は大きな歓声に包まれた。午後10時ごろに事務所に入ってからずっと目を閉じ、硬い表情のまま結果を待っていた松本さんは、周りで大きく万歳をして喜ぶ支持者を見ながらも信じられないような表情だった。しばらく立ち上がれず、数分後に小さくガッツポーズをして立ち上がった。

 

新型コロナウイルスの影響で思うような選挙運動を展開できず、現職市長として公務に追われる一方で、伊礼悠記さんが支持を拡大し追い上げを見せた。「本当に苦しい戦いだった」と振り返った松本さん。やっと笑顔を見せるも、表情には疲労が色濃く残っていた。

 

2013年の市長選で初当選し、17年に再選した松本さん。3期目を目指した今回の選挙は、これまでの実績と、選挙戦の争点となった軍港問題で過去に公約撤回したことについて「私への“信任投票”だ」と話していた。「最高なワンチーム浦添のメンバーと戦えて、本当に幸せだ。最高の浦添市民の期待によって、最高の結果を出すことができて、沖縄一の幸せな市長だ」と話すと、さらに大きな歓声が事務所に響いた。最後は安堵(あんど)の笑顔を浮かべながら、子どもたちから花束を受け取った。

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