興南のバッテリーコーチに就任し初めて選手たちを指導する島袋洋奨氏(中央)=12日、那覇市の興南高 画像を見る

2010年に興南高校のエースとして甲子園春夏連覇を成し遂げた島袋洋奨さん(28)が12日、母校の興南高で指導者としての一歩を踏み出した。プロ野球ソフトバンクを19年に退団し、同校職員を務めながら学生指導資格の回復を得て、バッテリーコーチに就任した。第二の人生の門出となる日を迎え「この日を待っていた。選手の話を聞きながら、意見を強要せずにやりたい。そこが一番の成長のポイントと思う。対応しながらやっていきたい」と意気込みを語った。

 

プロ退団後、昨年4月から事務職員として勤務してきたが、部員と正式に顔合わせしたのはこの日が初めて。甲子園の春夏連覇やプロ入りなどの経験について紹介を受けると、緊張した面持ちで「さまざまな経験を伝えることで少しでもサポートしていきたい。打撃投手などたくさん活用してほしい。真剣に取り組んで共に成長していこう」とあいさつした。

 

ウオーミングアップの後、早速投手陣の練習を受け持った。遠投では「全身を使わないと投げられない。体のどこを使っているか意識して」と助言。現役は行っていないという下半身強化のトレーニングも試し、時折笑みも見せながら選手たちと交流した。

 

恩師で同校の我喜屋優監督は「見えない努力をしてきた。アマ、プロで共通している根っこ作りや成功体験の大事さ、楽しさも教えてほしい。(初日は)新鮮さを持って取り組んでくれたと思う」と期待を寄せた。

 

部員で同じく左腕投手の山城京平は「偉大な先輩がコーチとして来てくれてうれしさでいっぱい。付いていけたらと思う」と気を引き締めた。

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