「大学での勉強に意欲的に取り組んでいることを私と雅子もうれしく思い、また、少し頼もしくなったように感じております」
61歳の誕生日を前に行われた記者会見で、天皇陛下は愛子さまについてこのように述べられた。昨年4月に学習院大学文学部に入学された愛子さまは、現在も多くの学生と同じようにオンラインで授業を受けられている。
これまで愛子さまが登校されたのは、昨年10月に行われた新入生ガイダンスの一度きりとなっている。キャンパスに通うことができない日々が続いているが、愛子さまの意欲的なご様子に陛下は安堵されているようだ。
陛下は、雅子さまとご一緒に、愛子さまが受講される様子をそばでご覧になる機会があることも明かされた。その感想として「新たな知見を得ることができたり、何か学生時代に戻ったような気持ちになりました」と述べられている。
愛子さまが進学された学習院大学文学部は、陛下が学ばれた学部でもある。’80年2月、在学中だった陛下は成年式を前に行われた会見で次のように語られている。
《青春ってものはやはり、あらゆるものに挑戦し、それから自分の力を試す、自分の中のもの、外のものに限らずそういった力を試す時期であり、また、模索する時期じゃないかなって考えるんです》
「陛下は幼い頃から奥州街道などの道に興味を持たれ、大学では中世の交通史や流通史を学ばれました。いっぽうで音楽部などクラブ活動にも精力的でした。多方面でさまざまな学生と交流できたことは、陛下にとってかけがえのない経験だったようです。ご卒業時の会見では、『学生たちが自分なりの生き方を見出そうと一生懸命努力していることを学びました』と回想されていました」(皇室担当記者)
あらゆるものに挑戦し、自分の力を試す――。当時抱いた陛下のお気持ちは、今でも変わらないようだ。陛下は会見で、今年20歳を迎える愛子さまに向けて「いろいろな方からたくさんのことを学び、自らの考えを深めていき、また、今まで以上に、様々な経験を積み重ねながら視野を広げていってほしい」とエールを送られている。
学習院大学では4月から少人数の講義に限って、対面授業を再開する予定だ。長期にわたるコロナ禍では感染防止に配慮しつつも、陛下は愛娘が充実した大学生活を送ることを願われている。