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「その問題の支出については、私は関与していない」

 

17日の記者会見でこう強弁したのは自民党の二階俊博幹事長(82)。その問題とは、19年参院選の広島選挙区での河井案里氏(47)陣営に自民党本部が提供した1億5千万円の選挙資金のことだ。この問題により2月、河井氏は公職選挙法違反で有罪判決を受けている。

 

強気な発言で自民党を支えてきた二階幹事長だが、窮地に追い込まれている。

 

報道各社が実施した世論調査によると、5カ月連続で菅義偉内閣の不支持率が支持率を上回る形に。時事通信が5月7~10日に実施した調査では、支持率は32.2%と、内閣発足後最低の数字を記録したという。

 

「支持率急落の最大の要因は間違いなく新型コロナウイルス対策でしょう。ワクチン接種が遅々として進まず、感染者も増え続けるなか、菅内閣は“東京オリンピックだけは絶対にやる”という意思を変える素振りがない。国民の命より五輪を優先するような姿勢の菅政権に自民党支持者でさえも離れつつあるそうです」(全国紙政治部記者)

 

この状況にはさすがの二階幹事長も危機感を露わに。17日の会見で、「持って行き場のない怒りだ。政府や与党にそういうご意見が集まってくることはやむを得ない」と身内への怒りをにじませた。

 

しかし、果たして二階幹事長の怒りは“持って行き場のない”ものなのだろうか。自民党を牽引する最前線でいながら、二階幹事長は数々の失言で注目を集めてきた。

 

今年1月19日放送の『クローズアップ現代+』(NHK)で、アナウンサーから新型コロナ対策の不備を指摘されると、二階幹事長は「いちいちそんなケチをつけるものじゃないですよ。与党になっていればいい時ばかりじゃない。いかなる時も与党は与党としての責務を果たさなければいけない。それが与党の責任」と逆ギレ。

 

また2月に東京オリンピック組織委員会・森喜朗会長(当時)の“女性蔑視発言”によって、ボランティア辞退者が続出するなか、二階幹事長は「そんなことですぐ辞めると瞬間には言っても、協力して(大会を)仕上げましょうとなるのでは」と発言していた。

 

再三にわたって、国民の感情を逆なでし続けてきた二階幹事長。支持率急落への“怒り”表明に同情する声は少なく、呆れる声が相次いだ。

 

《自業自得も分からないとは……。定年を大幅に超えてらっしゃるのですから、引退なさっては?》
《諸悪の根源の自覚が無い》
《その怒りは自分自身と自党に持っていってください。文字通り殺される勢いであんたらの苛政に税金ぶんどられてる私らは怒りどころやありません》

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