「(非正規雇用に関連して、「弱者切り捨て論者」と見られがちです)それは単なる誤解ですよ。働き方、雇い方は本来自由でないといけない」
「派遣で働いている人にアンケートを取ると、派遣がいいからこれで働いていると答える人も多い。これは多様な働き方・多様な雇い方を可能にしている」
こう語ったのは、人材派遣会社を傘下に持つ『パソナグループ』の会長を務める竹中平蔵氏(70)だ。竹中氏は12月2日、『東洋経済オンライン』にアップされた記事で冒頭のように語ったのだ。
「弱者切り捨て論者ではない」という竹中氏。しかし竹中氏は政府の中枢で、非正規雇用を積極的に推進してきた人物だ。
「非正規雇用が増えた主な要因の一つとして、’05年に小泉純一郎政権の打ち出した『集中改革プラン』で派遣業の規制緩和が行われたためといわれています。そして、同プランを推進していた総務省で大臣を務めていたのが竹中氏です。
’12年、第二次安倍政権下で派遣業は再び規制緩和されることに。そこでも竹中氏は旗振り役を務めました。いまや公務員ですら非正規雇用が増えていると聞きます」(全国紙記者)
非正規雇用と正規雇用の間では、給与の面を中心に待遇の違いが生まれる。そのため非正規雇用はしばしば“社会的弱者”となりうる。
「竹中氏は’07年2月に『株式会社パソナ』の特別顧問となり、’09年8月から『パソナグループ』の取締役会長という立場です。そのため、竹中氏には『自社の利益のために、不安定な雇用や弱者を日本中に増やした』との非難がいまでも後を絶ちません」(前出・全国紙記者)
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