10~20代を中心に利用者が増加する「TikTok」。音楽や映像にあわせて、15秒~3分ほどの短い動画を撮影して投稿することができる動画プラットフォームだ。しかし、東京ディズニーシーで撮影されたある動画が、物議をかもしている。
問題視されているのは、おそろいのファッションに身を包んだ8人の女性が、東京ディズニーシーでアイドルグループKep1erの楽曲『WADADA』に合わせてダンスをする約1分半の動画。場所はアクアスフィアと呼ばれる地球儀型のオブジェの前で、多くの客が足を止めて写真を撮影する人気スポットだ。そこで8人の女性たちは、大々的に陣形を組み、スペースを広く使いダンスを披露。その間、ほかの客はオブジェ前で記念撮影をしにくい状況だ。
この動画はSNS上でたちまち拡散され、彼女たちがダンスする後ろには何組もの客が写り込んでいることから、《ディズニーでTikTok撮りまくってる人らほんまに邪魔》《くっそ迷惑やん…》と批判の声が多数あがる事態に。投稿した本人は、動画を削除し迷惑行為について謝罪している。
しかし、パーク内でダンス動画が撮影されるのは今回に限ったことではない。TikTok上では、多くのユーザーが人気の記念撮影スポットであるシンデレラ城前で踊った様子などを投稿している。この騒動以前にも、TikTok動画の撮影に遭遇した人々からは迷惑がる声が相次でいた。
《地べたに座り込んでTikTok撮ってる人達がくそ邪魔だった》
《シンデレラ城の前で5人ぐらいがTikTok撮っててしかも結構なダンスで正直言って邪魔だった》
そこで、本誌は東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドに取材。このような撮影行為に対する見解を聞くと、次のような回答が得られた。
「他のお客様のご迷惑となる行為についてはご遠慮いただいております。今回の件に限らず、他のお客様のご迷惑となる撮影であれば、キャストからお声がけさせていただいております」
また、以前からオフィシャルウェブサイト内でも禁止事項として「他のお客様のご迷惑となる撮影および公衆送信」を挙げているという。
日常を忘れて楽しむことができるテーマパーク。しかし、他人の迷惑になっていないかは考えて行動したほうがよさそうだ。