大勢のスタッフがガードする厳戒態勢のなか、中心で堂々と佇むのは木村拓哉(49)。
4月上旬の昼下がり、関東近郊では、4月14日からスタートした木村の主演ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)の撮影が行われていた。
「木村さん演じる生きる希望を喪失した主人公・桐沢が、臨時コーチとして母校のボクシング部を再建するストーリーです。
木村さんが学園スポーツドラマに出演するのは初めてで、脚本家と何度も打ち合わせを重ねたといいます」(テレビ局関係者)
昨年1月放送のスペシャルドラマ『教場II』(フジテレビ系)に続いて指導者を演じる木村。前作ではかなりの“鬼”だったようだ。
「『教場』では警察学校の鬼教官役を演じきるため、休憩中も生徒役のキャストと談笑せず、現場には並々ならぬ緊張感がありました。出演した川口春奈さんも、バラエティ番組で『休憩中も椅子に座れない環境だった』と語っていました」(前出・テレビ局関係者)
ところが同じ教育現場でも、『未来への〜』では驚きの“キャラ変”を遂げているという。
4月3日、パーソナリティを務めるラジオ番組で木村はこう語っていた。
「とりあえず撮影現場で、ボクシング部員のみんなに会ったら、基本、“腹パン”入れてもらってます。正面10発、右10発、左10発っていうね(笑)」
テレビ朝日関係者も言う。
「ボクシングのシーンでNGを出したキャストには“腹パン”するお決まりがあるのですが、罰ではなくお互いの意識を高める目的だといいます。木村さんは撮影の空き時間に生徒役のキャストと一緒に筋トレをしたり、パンチ練習にも付き合うことがあるそうです。
同僚役の満島ひかりさんもラジオ番組で『想像以上に木村さんがとてもラフ』と驚いていました」
鬼教官から一変して、今作では“俺いじり”を解禁した木村。そこには、50歳を目前に控えた木村の新たな決意があるようだ。
「桐沢は高校生たちのボクシングへの情熱を目の当たりにして、自分も新たな未来を模索していく役どころ。それだけに木村さんも撮影を通して、生徒役のキャストとともに高め合う“同志”のような関係を築いていくことを目指しているそうです。
木村さんと共演することに緊張する若手キャストが多いことも意識しており、自ら率先して“壁”を取り払うようにしているといいます」(前出・テレビ朝日関係者)
初回放送の平均視聴率が11.8%と好発進した本作。生徒から木村への“愛あるジャブ”が効いているのかも。