女優・佐津川愛美(33)が5月4日、『幻冬社plus』での連載『いつまで自分でせいいっぱい?』を2ヵ月ぶりに再開した。主演映画『蜜月』が公開中止となった佐津川。記事につづられた真摯な言葉が、ネットで話題を呼んでいる。
『蜜月』は“女性の性被害”に焦点を当てた作品だが、3月9日、監督を務めた榊英雄氏(51)が複数の女性に性暴力を行なっていたことが『文春オンライン』で報じられた。その結果、同作は公開中止となった。
榊氏の騒動について、これまで沈黙を貫いていた佐津川。しかし5月4日、『いつまで自分でせいいっぱい?』に「思うこと。」というタイトルのエッセイをアップ。この連載はこれまで毎月4日と19日に更新されていたが、前記事は3月4日のもの。騒動を挟んで、今回は2ヵ月ぶりの更新となる。
「思うこと。」に『蜜月』の主人公・美月に対する思い、そして榊氏の報道当時の心境をつづっている佐津川。いっぽう騒動の影響で、《私が過去に映画で演じた、男性に襲われるシーンのスクリーンショットや露出したシーンが連続で送られてきた。他にも枕だとか自業自得だとか》などInstagramを通して二次被害があったとも告白している。
しかし、佐津川は《勿論許せないことも、まだ消化できないこともある。それでも。どんなに傷ついても、苦しくても、やっぱり映画が好きなのです。だから、ちゃんと進みたい》とコメント。そして、こう続けている。
《公開中止という結果が今後の映画界、エンタメ界をより良くする何かのきっかけになってくれたら、それでいい。そうしていくのは、私たちです》
『蜜月』で複雑な役柄を演じ切ったものの公開中止に。それでも、これが映画界にとって何かのキッカケになればいいーー。そんな彼女の真摯な言葉に、Twitterでは賛同する声がこう相次いでいる。
《佐津川愛美さんはすごい微妙な立場に立たされてお辛いとは思う……その上で良くなってほしいという発信は本当にそうだしすごいこと》
《公開が出来ない葛藤と演者としてこれからすべき事をよく書き起こしたと思う》
《本当に真摯な文章》
《ずっと佐津川愛美のファンでいて間違ってなかった。そう思いました》
また『蜜月』の脚本家である港岳彦氏は、Twitterで佐津川のエッセイを紹介し《「蜜月」公開中止で最も辛い思いをしたのは佐津川さんだったと思います。あの映画の座長として、この業界を長く生きてきたベテランの俳優として、本当に立派な言葉を書かれたと思います。一語一句に刻まれた思いの深さに涙が止まりません。佐津川さんを心から尊敬します》と投稿。
そして、カメラマンの早坂伸氏も《佐津川愛美さんのブログ。泣いてしまった。何も言葉が出ない。。》とつづっている。佐津川の言葉は、多くの人々の胸を打ったようだ。