会社説明会を予約した大学生を一方的に外国籍だと判断し、説明会をキャンセルしたことが物議を醸している吉野家。当事者である大学生のAさんに取材を申し込むと、その後も不誠実な対応をとっていたことが明らかになった。
就活サイトを通じて吉野家の会社説明会を予約したAさん。ところが、吉野家から「外国籍の方の就労ビザの取得が大変難しく、ご縁があり内定となりました場合も、ご入社できない可能性がございます」「今回のご予約はキャンセルとさせていただきたきますことをご了承ください」とのメールが。
「私は日本国籍なのですが、姓名ともにカタカナ。そのために外国籍だと判断されてしまったようでした」
Aさんは説明会への参加を希望していたのにもかかわらず、一方的な形でキャンセルとなってしまった。
吉野家は6日、「ENCOUNT」の取材に対し「参加申込情報から外国籍と思われる方へは本来、まず連絡をすべきところ、連絡の過程において不備がございました。誠に申し訳ございませんでした。今後は応募者に対してわかりやすい採用活動に努めてまいります」と謝罪していた。
名前の表記から外国籍だと勝手に判断し説明会をキャンセルするという、採用活動であってはならない行為をした吉野家。
当然Aさんにも謝罪をしているものと思われたが……。Aさんは驚きの事実を明かしてくれた。
「吉野家さん側からは直接の謝罪や経緯の説明などはいただいていません」
取材を申し込んだメディアに対して対外的な謝罪はしていながら、本人には一切謝罪をしていないというのだ。
日本国籍のAさんは就労ビザ等の懸念もなく、本来ならば説明会に問題なく参加できたはず。しかし吉野家の怠慢により、それは叶わなかった。謝罪すらしないという不誠実すぎる対応に不信感は募るばかりだ。