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「このコはよく食べますね」「こちらにも葉を置いたほうが食べやすいかも……」

 

蚕たちが食べる桑の葉の置き方について相談される雅子さま愛子さま。そしてお二人を、ほほ笑みながら見つめられる天皇陛下。天皇ご一家が、そんなかけがえのないひと時を過ごされたのは、6月1日午後のことだったという。

 

皇室担当記者が次のように語る。

 

「雅子さまが、皇居・紅葉山御養蚕所で取り組まれている養蚕の作業に、天皇陛下と愛子さまも参加されたのです。

 

実は前日の5月31日に雅子さまが、蚕に餌となる桑の葉を与える『ご給桑』という作業を行われる予定になっていました。ご養蚕は明治以降、歴代皇后が受け継いできたお仕事です。天皇陛下の稲作とともに、皇室においては神事に近いお務めであり、雅子さまもとても熱心でいらっしゃいます。

 

しかし雅子さまのご体調が思わしくなかったそうで、直前になっておとりやめに……。

 

雅子さまが、事前に参加が発表された行事を欠席されるのは、最近では大変珍しいことですので、私たちも驚き、また宮内庁職員たちも心配していました」

 

だが翌日の6月1日、体調が回復された雅子さまは、御養蚕所に赴かれたのだ。

 

「天皇陛下と愛子さまも同行されたのは、雅子さまのお体を心配されたからかもしれません。愛子さまが御養蚕所で作業をお手伝いされるのは初めてのこと。

 

詳しい経緯について宮内庁は明らかにしていません。しかし、ご家族3人で有意義で楽しい時間を過ごされたことは、記念日を目前に控えられた天皇陛下にとっても、“サプライズな出来事”となったことでしょう」

 

’93年に結婚された天皇陛下と雅子さまは、6月9日に29回目のご結婚記念日をお迎えになる。お二人が出会われた当時、東宮侍従を務めていた竹元正美さんはこう語る。

 

「’86年10月、スペインのエレナ王女が来日した際、東宮御所で歓待のためのお茶会が開かれたのです。エレナ王女と同年代の若い人も、ということで出席されたのが、外交官試験に合格したばかりだった“小和田雅子さん”でした」

 

輝かしいキャリアを歩み始めた雅子さまが、お輿入れを決断されたのは、それから6年後の’92年。

 

「皇室に入られることには、いろいろと不安や心配がおありでしょうけれども、雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから」

 

プロポーズのお言葉はあまりにも有名だ。そして陛下は、その誓いを守り続けてこられたのだ。

 

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