9月27日、いよいよ迎えた安倍晋三元首相(享年67)の国葬。会場の日本武道館にほど近い九段坂公園では、一般向けの献花台が2台設けられた。
各メディアによると献花は午前10時から予定されていたが、早朝から長蛇の列ができるなどしたため、予定よりも30分前倒しの午前9時半ごろから始まったという。
今年7月8日、参院選の応援演説中に凶弾によって命を奪われた安倍元首相。岸田文雄首相(65)は同月14日に国葬の実施を表明し、22日には閣議決定された。しかし、法的根拠があいまいな上に国会審議を経なかったこともあり、国民の間では賛否が巻き起こる事態に。
共同通信社が9月17、18日に実施した世論調査では、「反対」「どちらかといえば反対」が計60.8%。「賛成」「どちらかといえば賛成」の計38.5%を大きく上回った。
いっぽうで、非業の死を遂げた安倍元首相を偲ぶ人は後を絶たないようだ。産経新聞は26日、ネット上で安倍元首相に弔意を表す「デジタル献花」への訪問者が、同日午後の時点で18万人を超えたと報じた。ところが国葬当日の27日13時現在、その数は25万人以上と大幅に増えているのだ。
そんななか、安倍元首相が生前更新していた公式YouTubeチャンネル「あべ晋三チャンネル」に思いを寄せる人も。
最後の投稿となったのは、安倍元首相が亡くなる2日前の7月6日に投稿された「福島県小野町でソウルフードいただきました」と題する動画。同町の名物である「アイスバーガー」をほお張った安倍元首相が、カメラに向かって「焼きたて美味しいですよ」と笑顔で語りかけている。
わずか2分あまりの短い動画だが、現在の再生回数が671万回再生を超えているのだ(27日13時現在)。
「安倍元首相のYouTubeチャンネルは、昨年10月に開設。当初、36万人ほどだった登録者数は銃撃事件後に増加し、現在は132万人を突破しています。なかでも最後の投稿となった動画は、安倍元首相が亡くなった直後に再生回数が300万回を超えました。わずか2カ月で再生回数が倍増するほど、生前の元気だった安倍元首相を見に訪れる人が後を絶たないのです」(ITジャーナリスト)
最後の動画には5万7000件以上ものコメントが寄せられており、国葬当日も安倍元首相を偲ぶメッセージが寄せられている。
《安倍さん今日国葬ですよ。今まで本当にありがとうございました》
《会場へは行けませんがデジタル献花をしました。日本のためにありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします》
《今日は国葬ですね。大好きな安倍さん、色々と日本国民のためにご尽力いただき、誠にありがとうございました。まだ貴方を失った悲しみや悔しさはおさまりませんが、今日は静かな気持ちで追悼したいと思います》