《それってあなたの感想ですよね》
12月3日、Twitterでこう呟いたのは自民党所属の三谷英弘衆院議員(46)。法学者である東京都立大学の木村草太教授(42)の「共同親権」に対する見解を、“ひろゆき節”で嘲笑したとして波紋を呼んでいる。
木村教授は2日に、《「親権」は「子どものために行使すべき権限」だが、「共同親権」は「父母の平等」のための制度。子どもの利益だけなら、親権は合理的判断者が一人いればいい。 ここを誤魔化す限り、離婚後共同親権の建設的な議論は不可能。「子どもの利益を害するリスクはあっても、父母の平等を実現するか」が論点》とツイート。
この主張に、《わかりやすい》《親権を得た方の親が果たして子供にとってより合理的な判断をする親なのか? 》などと賛否が続出。
そんななか突如として、三谷議員も冒頭のように反応したのだ。なお直前に、三谷議員が木村教授と議論を交わしたツイートなどは見受けられなかった。
議論の是非はさておき、国会議員が前触れもなく軽々しい言葉で法学者を嘲笑したことに、Twitterではツッコミが相次いでいる。
《これって政治家の公式アカウントのツイートですよね》
《どう見ても、専門家の知見であり、感想ではないと思いますが》
《知性の無いツイートですね。あなたの様な人が国会議員だと思うと国民として恥ずかしいです》
《みっともない。子供の流行語大賞だか何だか知らないが、ひろゆきの真似して国会議員がツイートする言葉ではない。ただただ稚拙だ》
「それってあなたの感想ですよね」のフレーズといえば、“ひろゆき”こと西村博之氏(46)が発言したことをきっかけにネットミームとして拡散された。
1日にベネッセホールディングスが発表した今年の小学生流行語ランキングでは、1位に選出(「進研ゼミ小学講座」の小学3~6年生会員13,816人を対象)。小学生たちが使用するシーンとしては、「友達が言い訳をしてきた時」「好きな動画チャンネルでアンチコメントを見た時」など“共感できない気持ち”を表現するのに用いられるという。
このランキングを取り上げた毎日新聞の電子版は、《ひろゆき氏がテレビ番組で論客を“論破”する際の「殺し文句」として使ったとされる》と紹介。しかし、ひろゆき氏は《テレビ朝日「TVタックル」で一回だけ言いました。Youtubeで言ったことはないですし、「殺し文句」でもありません》と否定するツイートをしていた。
■過去にはひろゆき氏の意見に共感ツイートも
数多くの批判を受けた三谷議員は、とあるユーザーからのコメントに対してこう反論している。
《一応反論しておく。憲法学者ともあろう者が三権分立の必要性を否定するかのような言説をされているからこそ真剣に反論する気がおきなかった、というだけ。独裁者の無謬性を否定しながら、他方で一親権者の無謬性を広く認めることは論理に整合性を欠くものと思われるが、その点貴殿はどう思われるか》
「三谷議員といえば共同親権推進派として知られおり、子供の連れ去りや、引き離しによって親子関係の断絶の防止を目指す『共同養育支援議員連盟』の事務局長も務めています。ひろゆきさんは今年5月、法務省前で子供の連れ去り問題を訴える活動の動画を添付し、《夫婦が揉めてる時は、子供を連れ去った側が有利で、連れ去られた側は子供に会うことすら出来ないのが当たり前という制度はどうかと思うんですよね》とツイート。三谷議員は《これ、ひろゆきさんが仰るとおりで、本当に謎なんです》と、共感するツイートをしていました」(全国紙記者)
自らが共感するひろゆき氏を“真似”した形だが、盛大にスベってしまったようだ。