大寒波に見舞われているアメリカでは、凍てついた道路での交通事故や車内への閉じ込めなどで、60人以上が命を落とす深刻な事態となっている。南部テキサス州も例外ではなく、在ヒューストン日本国総領事館も極端な低温に対する注意喚起を行うなど対応に追われている。そんな中、不幸な事故が起こった。
クリスマスイブの当日、同州グランドプレーリーの集合住宅では寒さのために配管の破裂が多発していた。FOX4によると、アパートの管理業者として働くセザール・モンテロンゴさん(53)は午後6時頃に市内のアパートに立ち寄り、外壁に沿って設置されていたパイプをチェックしていたという。
その姿を見たアパートの住人が泥棒と勘違いして窓から発砲。銃弾を受けたモンテロンゴさんは病院に運ばれたが、死亡が確認されたという。
モンテロンゴさんには妻と5人の息子がおり、長男のセザール・モンテロンゴ・ジュニアさんが、FOX4の電話インタビューに応じた。
「父は外で作業していました。決して押し入ろうとしていたわけではありません。16年間、この仕事をしているんです。誰かのものを盗る必要なんかありませんでした」
ジュニアさんは疑いの目を向けられたことに憤慨しつつも、自慢の父についてこう語った。
「父はまさに光でした。いつも謙虚で、何かを自慢したり、悪党がまとうような悪い雰囲気を漂わせることもありませんでした。常に敬意を持ち、常に最大限マナーを守り、そうすることを僕らに教えてくれました。だから僕ら兄弟を見た人たちが、父のことをポジティブに思い出してくれたら、と思います」
クリスマスはモンテロンゴさんの29回目の結婚記念日になる予定だったという。モンテロンゴさんを撃った住人が罪に問われるかどうかは、大陪審の判断に委ねられる。