Amazon.co.jpでマーケットプレイス商品を注文しようとしたら高額送料が設定されていた――。“ぼったくり”の被害に遭いかけたとして、ある告発にネット上で注意喚起が広がっている。
事の発端は、あるTwitterユーザーの投稿。マーケットプレイスで出品されていた約9000円のゲーミングマウスを購入しようと、配送方法を「マケプレ当日お急ぎ便」に指定。ところが、100万円近い送料が設定されていたというのだ。
「マケプレ当日お急ぎ便」とは、マーケットプレイスの出品者が発送する商品を、いち早くお届けする配送オプション。いっぽう「通常配送」を選択すると、送料は無料に。危うく「お急ぎ便」を指定するところだったが、このユーザーは注文確定前に気づけたようだ。
トラップのような高額送料の設定に、《怖すぎる》《気を付けよう》《なにこのワンクリック詐欺感は…》と驚く声が相次いでいる。
本誌が1月30日に同商品を確認すると、100万円近い送料を設定していた販売者はマーケットプレイス出品者の一覧から消えていた。だが、別の販売者が「マケプレ当日お急ぎ便」に送料10万円を設定していたことが確認できた(※現在は出品者一覧になし)。
こうしたマーケットプレイス出品者による高額送料は、過去にも報告されてきた。
「商品カテゴリーに関係なく、これまでも高額送料を設定する販売者は問題視されてきました。マーケットプレイス出品者は送料を自由に設定できるため、“送料を利益化する狙いがあるのでは”との見方が強まっています。誤って注文確定をしてしまった場合は、アカウントサービスからキャンセルできますが、5分以内と制限時間が短い。支払い方法によっては5分経過後もキャンセルできるようですが、“悪徳業者”に引っかからないためにも注文確定時の確認は必須です。もしくは、Amazon.co.jpが販売する商品を選ぶ方が賢明かもしれません」(WEBメディア記者)
とはいえ、高額送料を課す“悪徳業者”が横行する状況に、Amazon側の責任を問う声も上がっている。
《こんな送料に設定出来るAmazonが悪い、、、》
《amazonはいい加減対策するべきだと思うんですけどねぇ…》
《Amazonさん、こういうの放置で良いんですか? 詐欺の温床になりかねないので、公式に声明出して欲しいです》
そこで本誌は1月30日に、高額送料についてAmazon.co.jpカスタマーサービスに問い合わせた。まず今回、Twitterで波紋を広げている該当商品について質問した上で、なぜ高額送料を許容しているのか、対策を取る予定はないかなどの見解を聞いた。
すると、2月1日にカスタマーサービス担当者からメールにて返信があった。
「今回ご連絡した商品はAmazon.co.jpが販売している商品ではなく、販売元はマーケットプレイスの出品者となっていることが分かりました。
誠に恐れ入りますが、マーケットプレイス出品者の場合、商品の価格及び送料が出品者によって勝手に設定されている場合が多いですので、当サイトはその価格を管理することが出来ませんので、ご了承するようにお願いいたします。お客様からお問い合わせ頂いた問題を専門部署に報告致しますので、これからも改善するように頑張ります。
Amazon.co.jpでは、すべてのお客様にご満足いただけるサービスをご提供できるよう、誠心誠意努めておりますが、現状、サービスの行き届かない点などがあるのも事実でございます。ご迷惑をおかけいたしますが、そのような場合には、カスタマーサービスにてできる限りの対応、ご説明等をさせていただくことで、少しでも問題解決できるよう努めてまいりますので、今回の件につきましては何卒ご容赦いただきますとともに、今後ともご愛顧を賜りますようお願いいたします(原文ママ)」
つまりAmazonに出品者の管理権はなく、あくまでも“場所貸し”ということのようだ。購入者が気をつけることでしか、対策できないのだろうか。