米Amazonは頻繁に返品される商品のページに、顧客の注意を促す警告文を掲出するようになったと、テックニュースサイトThe Informationなどが報じた。
The Informationが挙げた例によると、499ドルのレコードプレイヤーや35ドル前後のドレスなどに「これはよく返品される商品です。詳細情報やレビューをよく確認してください」という一文が表示されるようになったという。ただし、ユーザによって表示されない場合もあり、「ユーザを限定したテストを行っているか、もしくは段階的に導入しているのかもしれない」とEngadgetは報告している。
新型コロナウイルスのパンデミックで、オンラインショッピングの需要が一気に高まったと同時に、購入した商品の返品量も跳ね上がった。National Retail Foundation (米国小売協会/以下NRF)の報告によると、’19年には8.1%だったオンラインショップの返品率が、’20年には18%にまで上昇。返品には送料や在庫処理費用など様々なコストがかかるほか、すぐに返品することによって現金や領収書を手に入れることを目的とした返品詐欺も横行しており、小売業者は返品された商品100ドルにつき、10.4ドルをこうした返品詐欺のために失っているという。
少しでも返品を減らすための施策ではあるが、期待どおりではない商品が届けられることを避けたい消費者側にもメリットがあるといえる。