「エンゼルスの大谷翔平投手(28)は4月12日(日本時間)のナショナルズ戦で2勝目を挙げました。実は10試合連続2失点以下は球団新記録。二刀流の快進撃を続ける大谷選手のことを球団広報はいまや“ポップスター”と称し、全米でマイケル・ジャクソン級の人気を誇っています」(在米スポーツライター)
WBCでMVPとなり“世界一”となった大谷だが、彼を心配している大先輩がいた。“世界の王”こと王貞治氏(82)だ。3月9日のWBC1次ラウンド中、解説を務めた王氏は、大谷について、
「欠点がない。投げる球も打者としても全てが素晴らしい。アメリカの評判がよすぎて“こんなに評価されていいのか?”と思ってしまう。口の辛いアメリカの人たちがべた褒めですからね」
と称賛後、しばらくして、
「本当のことを言うと、これからの人生は生きにくいだろうなと……」
とつぶやいていたのだ。王氏は何を心配していたのだろう。ヒントは、大谷の未来への向き合い方にある。たとえば、今回のWBCに挑む意気込みについて、インタビューでこう語っていた。
《大会を盛り上げるイチ選手として、なるべくベストな状態で大会に出たいと思っていました。せっかくいろんな国からベストに近いメンバーが出てくるんですから、僕たちもそこにしっかりフォーカスすることによって、10年後、20年後、30年後、もっともっといい大会になっていけばいい》(『Number』’23年3月30日号)
前出の在米スポーツライターは続ける。
「10年後、20年後、30年後――、大谷選手が常に未来を思い描く思考スタイルは花巻東高校時代、監督の指導の一環として、1年ごとの目標を書いた『目標達成シート』や『人生設計シート』で根付いたものでしょう。そのなかに27歳で《WBC日本代表MVP》という項目があり、ほぼそのとおりに実現したと話題になりました。シートのなかには、28歳の大谷選手が、意外にもまったく実現できそうにない2つの項目があるのです。それが26歳《結婚》と28歳《長男誕生》なのです」