4月11日、天皇陛下と雅子さまは来日中だったヨルダンのアブドラ国王、ラーニア王妃、フセイン皇太子と会見された。
「両陛下の結婚の儀が執り行われたのは1993年6月9日ですが、アブドラ国王夫妻はその翌日の10日に結婚しています。今回の会見でも、2か月後に迫った結婚記念日が話題になったと聞いています。昨年9月、英エリザベス女王の国葬でも前後の席という近い席で参列されており、その際にもお話されていたそうです。
陛下と雅子さまがヨルダンを訪問された1995年1月以来、国王夫妻とはお会いする機会も多くありましたから、この度の会見も終始非常に和やかな雰囲気でした。通訳を介さずに英語でお話しされたので、会見時間の25分間は濃密なものになったと伺っています」(皇室担当記者)
会見を終え、御所の玄関に見送りに出られた両陛下。この現場を、日本の宮内記者会のほか、ヨルダンからの同行記者団も取材していた。国王夫妻と皇太子を見送られた後、両陛下から“サプライズ”があったというーー。
「御所の玄関に集まっていた記者たちに、陛下が『先日は寒いなか遠くまで…』と、お声がけされたのです。記者のなかには御料牧場の取材をしていた人もいたようで、陛下がお気づきになられたのでしょう。
天皇ご一家は4月5日から10日まで、栃木県にある御料牧場で静養されていましたが、子牛が生まれたことなど、ご滞在時のエピソードを両陛下からお話しになったそうです。
コロナ禍もあり、両陛下が記者たちに話しかけられるのは久しぶりだったので、居合わせた記者たちも驚いたとか。また、両陛下がこの場で御料牧場でのご静養についてお話しになったことが、宮内庁がこの数日後にご静養の詳細について公表したことにも繋がっているのだと思います」(宮内庁関係者)
5月8日には新型コロナウイルスの感染症法上の部類も「5類相当」に変わり、令和となってから開かれていなかった春の園遊会も開催される。天皇ご一家と国民が交流する機会も増えていく状況だ。
「記者団への“サプライズお声がけ”は、天皇陛下と雅子さまの気さくな一面を象徴していると思いました。以前も、外国からの賓客のお見送りの際に両陛下から記者団に話しかけられることがありましたし、もともとお2人は報道の意義を尊重していらっしゃいます。
5月以降、天皇陛下と雅子さまの全国各地への行幸啓も増え、両陛下の気さくなお姿を国民が知っていくことにもなるでしょう。またお2人は国民と直接コミュニケーションをとることを大切にされたいとお考えになっていると伺っています。今後、こうした“サプライズ的”なお声がけやご交流の機会が増えていくのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
天皇ご一家と国民との距離は、今年はさらに近づいていくことになりそうだーー。