“関西料理界のドン”といわれた料理人の神田川俊郎さん(享年81)が、‘21年4月25日に新型コロナで逝去してから2年の月日が過ぎた。
「神田川さんはテレビ番組『料理の鉄人』(フジテレビ系)などに出演し、人気を博していました。3人の子供に恵まれた神田川さんですが、二度目の結婚の際の長男と次女が店を継いで経営しているといいます」(芸能関係者)
そんななか昨年の4月、大阪の北新地にある『日本料理 神田川本店』の土地と建物の相続が逝去1年後もおこなわれていないと『女性セブン』で報じられた。不動産評価額は4億円はくだらないという。
この時、店を経営する神田川さんの長男は、相続しない理由を、神田川さんが個人事業主として店を経営していたため、急逝した際に銀行口座が凍結され『とにかくまずは店を立て直すことが先決だということで、相続の話し合いが後回しになっていた部分はありました』と同誌で明かしていた。
その後、相続問題はどうなったのだろうか。本誌が登記を確認すると、2年経った今でも相続されていなかった。現在の状況について店を経営する長男に聞いた。
「すでに遺産分割協議も済んでいまして、弁護士さんにも相談したうえで相続税の申告はもう済ませているんです。物件の名義も司法書士さんにお願いして、手続きしています。
2、3年後に不動産登記の法律ができるみたいなので、念の為に変えとこうかとなっていたのですが、登記するのもそれなりに費用がかかりますし……。名義が変わっていないことで、また色々言われると思っていましたが、三回忌には間に合わなかったということですね。
お店の経営もまだ税務的に会社にするほどの売上でもなく、個人のままですけど、ゆくゆくは法人にして姉と経営していく予定です。
お店的にはコロナも落ち着いて外国人の方や贔屓にしていただいていたお客さんが徐々に戻ってきてくれています。父の三回忌は家族だけでお寺で行うつもりです」
『日本料理 神田川本店』の現状を飲食コンサルタントはこう明かす。
「売却するとしたら買い手に建て替えが必要となることがネックです。このエリアはコロナ終息して、観光客も増えてきましたし、今のまま、売却せずに事業を続けていくのが今は最良かもしれません」
神田川さんも、天国から子供たちと店を見守っていることだろう。