米テキサス州エルパソで今月16日、タクシーの運転手の頭を撃って殺害した女が殺人罪で起訴された。USA TODAYなどが報じている。
ケンタッキー州からボーイフレンドに会いにやって来たフォービー・コパス被告(48)は、Uberでタクシーをつかまえた。コパス被告は、運転手にエルパソ市内の目的を告げたが、「メキシコ・フアレス市」と書かれた道路標識を目にして動転。エルパソとフアレスはメキシコ国境を挟んで隣り合っているため、このままメキシコに連れ去られると思い込み、持っていた銃で運転手のダニエル・ピエドラ・ガルシアさん(52)を撃ったという。
コパス被告は銃による加重暴行で逮捕されたが、集中治療室に入っていた被害者が亡くなったため罪状は殺人罪に“格上げ”された。保釈金は150万ドル(約2億1500万円)だが、支払うことができず、米国時間25日現在も拘留中だという。宣誓供述書によると、コパス被告はガルシアさんに誘拐されると思い込み、自衛のために撃ったと話している。
車は高速道路の路側帯に衝突して停止したという。その後の捜査で、ガルシアさんに誘拐の意志があったことも、車が正規のルートから外れていたことも確認されなかったと捜査当局はプレスリリースで明かしている。
ガルシアさんの姪は「叔父は働き者で本当におもしろい人でした。不機嫌だったことなんてありません。誰かが気落ちしていればそばに来て元気づけてくれるような人だったんです」とEl Paso Timesの取材に応えて語った。