とどまることを知らないエンゼルス・大谷翔平選手(29)の人気ぶり。その熱は、全方位に広がりをみせているーー。
プロ野球選手といえば多くの人が憧れるスター職業のひとつで、メジャーリーガーとなるとなおさら。「大谷ガールズ」という言葉が流行ったように、スポーツ好きの男性のみならず若い女性からも幅広い人気を獲得している。
さらに、「女性自身」世代も取り込み始めていた。本誌読者に聞く「関心のある有名人」では、大谷が圧倒的な差をつけて1位に。誌面では今年3月末より19号連続で大谷に関する記事を掲載し、大きな反響が寄せられているのだ。
最近、その人気ぶりを生で実感することがあった。
8月上旬に本誌記者が実家へ帰省したところ、71歳の母がスマホを片手に大谷の試合にかじりついていたのだ。
これまで野球の試合などほとんど見てこなかった母の意外な光景に、思わず”ファン心”を尋ねてみたくなった。
「名前を知ったきっかけは、知り合いに大谷のTシャツを着ている小学生の男の子がいたこと。ちょっと気になって見てみたら、まず顔がかわいいでしょ(笑)。しかも、人としても良い人で優しいらしいよ。会ったことないけど」
「韓流スターから乗り換えた」と語る母。あれほど大好きだった韓流ドラマは、もう見ていないという。
「何より、一生懸命さがいい。今日を生きているって感じ。ポジティブで、負けてもまた明日頑張ろうみたいなところも。
大谷がホームランを打ってエンゼルスが勝ったら、わたしも『今日も1日、頑張ろう』ってなる。あ、ちょっと待って。いま9回で逆転されそう」
驚くことに、取材中もリアルタイムで試合をチェックしていたのだ。
8月17日のこの日、大谷はレンジャーズ戦に2番・指名打者として出場。42号ソロ本塁打を叩き出し、エンゼルスを勝利に導いた。
ホームラン争いでリーグトップ独走状態の大谷だが、両リーグトップのマット・オルソン(29・ブレーブス)の43本にも残り1本差に迫ったことになる。
「勝ったわ! WBCから試合に出ずっぱりでしょ。エンゼルスは故障者いっぱいだから気合い入れて頑張っているみたい。身体もボロボロなのに……。
かと思って心配していたらホームラン打つし、やっぱりすごいわ。
大谷を追っていると、自己管理しながら頑張れば良いことあるなあと思わせてくれる。年齢なんて関係ないって。
大谷もホームラン打ったことだし、ちょっと雨が降っているけどウォーキングに行ってくるわ」
そう言って出かけていった母。大谷は性別や世代を問わず、見る人すべてに活力を与えてくれているようだ。