大阪・関西万博についての質問に答える吉村大阪府知事(写真:時事通信) 画像を見る

10月11日、大阪府の吉村洋文知事が2025年開催予定の大阪・関西万博の財源確保策として、1970年大阪万博の収益金で運用する基金の活用を検討していることを明らかにした。

 

2025年大阪・関西万博については、会場建設費の上振れ問題が報じられている。誘致時点では予算上限が1250億円だったものの、2020年に1850億円に増額。そして今回当初の1.8倍である約2300億円程度まで増える見通しとなった。2度の増額は建設資材や人件費の高騰が主な要因とされている。

 

万博の開催費用は、国と大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担することになっているため、国民の負担も膨らむ。またパビリオン建設が遅れていることもあり、一部からは中止を求める声が上がっている。

 

実際、万博開催は国民にどのように受け止められているのだろうか。そこで、本誌はWEBアンケートツールQiQUMOを使って、調査を実施。20代~60代の男女300人から回答を得た。(2023年10月9日~10月11日)

 

万博について、「開催すべき」と答えた人は53%。「中止すべき」と答えた人は47%。わずかに開催派が上回る結果となった。

 

開催すべきと答えた人からは、《今から中止なんて国の沽券に関わる》(40歳男性/会社員)、《ここまできて中止にするのは税金の無駄遣いに感じる》(29歳女性/専業主婦)など、決定事項を覆すことに否定的な意見が続出。

 

また、《国際的イベントであり、日本のプライドとジャパンクオリティーを世界に発信する事は今の日本や私達の生活には必要だと思う》(55歳男性/会社員)、《世界中から観光客がきて日本に外貨を落としてくれるから》(30歳女性/会社員)など、万博開催の効果に期待する声もあった。

 

一方で、今からでも中止すべきと答えた人の意見では、《経済効果の試算が甘すぎる》(48歳男性/派遣社員)、《大阪市が無理に進めているだけで、国の税金を使おうとしてるが、国民は興味を抱いておらず、成功するとは思えない》(64歳男性/会社員)など辛らつな言葉が並んだ。

 

さらに、《インターネット等で情報が簡単に得られる時代に、万博のような閉鎖的なイベントに価値があるとは思えないから》(46歳男性/会社員)、《万博で名誉を得られると思っているのが古い。昨年ドバイで万博が行われていましたが、日本国民の多くは存在すら知らなかったと思います》(35歳女性/会社員)など、万博の意義そのものに異を唱える意見も。

 

ちなみに、「万博に行きたいですか」という質問に対しては、「はい」と答えた人が31%、「いいえ」と答えた人が69%。7割近い人が万博に魅力を感じていなかった。

 

1970年の万博の収益金まで使うことになるのであれば、ぜひとも日本にとって有益な万博にしていただきたい。

出典元:

WEB女性自身

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