7月、ソニー生命保険株式会社が中高生1000名を対象にした「中高生が思い描く将来についての意識調査」の結果を発表し、その中のある項目がSNSなどで話題となっている。
この調査によると、男子中学生の将来なりたい職業1位が「YouTuberなどの動画投稿者」(22%)、女子中学生の将来なりたい職業3位に「YouTuberなどの動画投稿者」(16%)という結果になった。
実際のところ、親たちは子供の将来とYouTuberについてどう考えているのだろうか。そこで、本誌はWEBアンケートツールQiQUMOを使って、調査を実施。子供のいる30代の男女500人から回答を得た。(2023年10月9日~10月11日)
「自分の子供にYouTuberになってほしいですか?」という質問に「はい」と答えた親は16%。「いいえ」と答えた親は84%。否定派が8割を超えた。
否定派の回答では、「不安定な職業だから」との理由が7割以上だった。中には《私自身が仕事でYouTuberをしている。誹謗中傷を受けることもあるし、精神的に安定しない。子供には同じ境遇になってほしくない》という意見も。それ以外では次のような声もあった。
《YouTubeは手段であって、それを使って何をしたいのかが不明。子供がただ漠然とYouTuberになりたいと言いだしたら止めます》
《YouTuberは再生数を稼ぐ為に迷惑行為を行う、炎上商法を行う者が目立つ為、私自身YouTuberに対して良い印象を持っていないから》
《社会に出て、仕事のルールや人間関係など学んでほしいと思う。顧客や他企業のニーズに応えるなど、YouTuberでは身につかない一般の社会経験は身につけてほしい》
一方で、肯定派からは次のような意見があがった。
《個人情報の取り扱いにさえ注意していれば止めません。最近はスマホ一つあれば配信や撮影はできるし、自分の力でゼロから何か物を作る経験というのは、たとえYouTuberとして成功しなくても今後の人生に生かせると思います》
《少しでもインターネットを利用して収入を得る方法を体験してほしい。今の時代はさまざまな稼ぎ方があって、職業に貴賤はない》
《自分の趣味や興味のあることを活かせたら良い。本人の意思を尊重したい》
子を思う気持ちは肯定派も否定派も同じだが、できれば傷つくことが少ない道を歩んでほしいというのが親としての本音なのだろう。