「一週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者」というギネス記録を持っているが、現在はレギュラー番組がなく、来年で80歳になるみのもんた(79)。現在、みのは水道メーター会社「株式会社ニッコク」の社長を務めているが、実は「愛知時計電機」という企業の大株主でもある。
愛知時計電機は社名に「時計」と付いているが、水道メーター・ガスメーターなどの製造・販売も行っており、ニッコクのライバル会社にあたる。みのはライバル会社の株を保有する理由を次のように語っている。
《金融危機のころは株なんて全然やってなかった。愛知時計電機はうちの取引先で、付き合いで株を持っているだけ。金融危機があってからは『投機』がますますいやになった》(『日本経済新聞』17年10月11日付け)
みのが愛知時計電機の株を大量に保有していることが明らかになったのは20年近く前のことだった。
「金融商品取引法では、上場企業の発行済株式総数の5%を超える大量保有者(大株主)になった場合、大量保有報告書を提出する義務があります。みのさんが初めて大量保有報告書を出したのは05年。奇しくも堀江貴文さん(51)のライブドアがニッポン放送の株の35%を取得し、株式市場が俄然熱を帯びていた時期です」(経済紙記者)
報告書によると、みのは本名の「御法川法男」名義で約234万株を約5.6億円で購入。職業欄は「会社役員、司会者」、保有目的は「純投資」となっている。当時の保有割合は5%だったが、その後も株を買い集め、最盛期の18年には保有割合7%を超え、評価額にして約17.2億円もの株を保有していた。しかし、直近の保有割合は大きく減っていることが判明した。
「みのさんの保有割合は22年3月の6%から、23年9月で3.1%まで半減。1年半の期間で約50万株を手放しています。今期の愛知時計電機は会社計画を上回る好調な業績で推移しており、株価は年初来高値を更新し続けるなど絶好調。05年頃に約1000円だった株価は現在2300円と2.3倍に高騰しています。売却時期によって株価は異なりますが、23年9月の株価は約1800円なので、単純計算すれば一株1800円×50万株=9億円。みのさんは保有株約50万株を9億円ほどで売却したものと思われます」(前出・経済紙記者)
本誌は保有株の大量売却について、みのの芸能プロダクションも兼ねるニッコクに取材を申し込んだところ、広報担当者からは「プライベートのことなので、今回は申し訳ございませんがお断りさせていただきます」と丁重に断られた。
表舞台から退いたみのだが、投資ではまだしっかりとその手腕を発揮していた。