キャンプ目前の1月26日に現状維持の年俸8000万円(推定)で1年契約を新たに結んだロッテ・佐々木朗希(22)。これまで契約交渉が難航したことがなかったが、いきなりの長期戦。その裏には揉めに揉めた米メジャーリーグへの移籍交渉が含まれていた。
契約更改翌日の1月27日、佐々木朗希は会見を開いて報道陣の取材に応対。メジャー行きの話を聞かれると「入団当初から、球団とはしっかりコミュニケーションを取って話してきました」「交渉自体は代理人の弁護士の先生を通してやらせてもらって、いろいろなことを球団とじっくり時間をかけて話させていただいた」と説明した。
今後もっとも有力な移籍方法としてはポスティングが考えられるが、そこについて聞かれても「入団当初から、僕の目標というか気持ちについては球団と話してきた。もちろん毎年毎年、コミュニケーションは取ってやっています。そのなかで球団の方にも理解をしてもらっていると思っている。そういう認識でいます」と否定しなかった。
「いっぽうで球団側は『アメリカに対する夢を毎年語っているだけ』とポスティングの話が目立つことを嫌っていましたが、そもそも夢だけ語っていて成立する話ではない。プロ野球は契約社会で、佐々木朗希の意識は強い。ただおいそれと認めれてしまえばファン、チームが空中分解してしまいます。球団はそれを怖がっているのでしょう」(スポーツ紙デスク)
ところがそんな心配をよそに、すでにチーム内は怒り心頭の関係者が多いという。きっかけは、佐々木朗希の契約更改会見中の“ある発言”だった。
「報道陣から『いつになったらメジャー挑戦したいのか』と聞かれると『まずは今季、マリーンズでプレーするのでちゃんと戦うために準備しないといけない』と回答。この“まずはマリーンズで”という言葉に引っかかった関係者は少なくなかったといいます。メジャー移籍の希望が強いなかでこういう言い方をしたため、『まるでロッテはメジャー行きが決まるまでの腰掛けのようだ』ととらえられたのです。契約更改で揉めたことで、チーム内ではマイナスイメージがついてしまっています。その上、今回の発言が出たことで『朗希はホント、言葉に気をつけたほうがいい』『このままではヒール役になってしまう』と“ドン引き”する声が続出。溝はますます広がっています」(前出・スポーツ紙デスク)
2024年シーズンオフには、再び球団とメジャー移籍実現に向けて代理人交渉する佐々木朗希。果たして、どんな1年になるのだろうかーー。