2月14日、ドジャーズに移籍した山本由伸選手(25)の出身地である岡山県備前市が、市内の子どもを招待する現地観戦ツアーの費用として、24年度の予算案に6000万円を計上していることを発表した。
予定している観戦ツアーは、今年の夏休みを利用し、地元の子ども200人ほどを対象にアメリカ・ロサンゼルスにある本拠地ドジャー・スタジアムを訪問するというもの。ツアーの運営は民間会社に委託し、市としてはこども一人あたり30万円の助成金を補助する形となる。
昨年には、同じく備前市出身のオリックス・頓宮裕真選手(27)を応援するツアーも行っていた同市。こちらは8月と9月に二度、市民各200人を招待し、備前市から大阪にある京セラドームへのバス代とチケット代を負担するというもので、この観戦ツアーも引き続き予定されている。
各メディアによると、吉村武司市長は記者会見内で、企画意図について「子どもたちが現地へ応援に行けるチャンスをつくってあげたい」と語っていたという。
投手としてメジャー最高額となる3億2千万ドル(約462億円)でドジャースと契約した、備前市が誇る大スターの山本。子供たちが現地で活躍を見届けることを支援する今回の施策に対して、ネット上では《太っ腹だ!》《素晴らしい試み。若い世代が西海岸の空気に触れるのはとても素晴らしい経験になるとおもう。円安でなかなか行き辛いから》と称賛する声が。
いっぽうで、今回の現地観戦ツアーは、市が参加する子どもに対して全額ではなく、1人あたり30万円を補助する仕組みだ。30万円を超える分は自己負担となり、保護者が付き添う場合は全額自己負担となる。そのため、「格差の助長」を懸念する声もあがっていた。
《応援したい気持ちはわかるけど、これは違うと思う。行きたくても家庭の事情で行けない子もいるだろうし。もしやるなら、備前市内の中学生全員を全額公費負担だと思う。中途半端にこんなことするくらいなら、その分の予算を兵庫県明石市のように、乳幼児のオムツ無料とかに使ったほうが良いように思います》
《助成があっても、行きたくても行けない子もいる差別やイジメに繋がらなければいいんですが》
《子供がみんな野球が好きなわけではないし、行きたくても家庭や自分の諸事情で行けない子も沢山いるだろうし、公金でやるには著しく公平性を欠く気がする》