3月7日、秋篠宮ご夫妻は、優れた研究実績を挙げた若手研究者を表彰する「日本学術振興会賞」と「日本学士院学術奨励賞」の授賞式に出席された。
式典で秋篠宮さまは、
「多くの若い世代の研究者が業績を挙げていかれることは、その成果を享受する国民にとっても大変喜ばしいことと申せましょう。今後、日本における学術の発展が今以上に進んでいくことを願っております」
と述べられ、若き研究者たちのさらなる活躍に期待を寄せられた。
授賞式後に開かれた記念茶会で、ご夫妻は受賞者とご懇談。
災害や紛争に関する人類学を専門とする京都大学人文科学研究所の酒井朋子准教授に対し、秋篠宮さまは「昔から災害の人類学はあったのでしょうか」と尋ねられた。
スワヒリ語に関する文学研究を行う大阪大学大学院の小野田風子特任助教と会話をされた際には、2歳の子供を育てているという小野田特任教授に対し、紀子さまが「お子様の子育てのほうも大変ですけど、頑張ってください」と労われる場面も。
また、紀子さまは、この日の装いにある“思い”を込められていた。
「この日、紀子さまは着物でお出ましになったのですが、式典が始まる前に、同行していた職員が取材陣のところへ『今日、妃殿下は加賀友禅の着物をお召しになっています』と伝えに来たのです。能登半島地震への被災地を思われてのご選択だったとのことでした」(皇室担当記者)
1月6日に宮内庁が紀子さまの“胃腸の不調”を発表してから約2カ月がたつ。
「2月23日の天皇誕生日の一般参賀や、2月28日の『育志賞』授賞式にお出ましになった際、紀子さまはどこかまだ体調がすぐれないご様子があったのですが、この日はいつものやわらかいご表情が戻っていらしたようでした」(前出・皇室担当記者)
ご夫妻からのあたたかなエールは、若き研究者たち、そして復興に励む被災地の人たちにとって、大きな励みになったに違いない。