「現在、NHK-BSで放送されている朝ドラ『オードリー』は、ヒロイン・美月を務めた岡本綾さんが07年に芸能界を引退した後、初の再放送となったことで話題になっています。2000年に初放送された今作の大きな特徴としてあげられるのが、いまや映画やドラマに欠かせない堺雅人さん(50)と佐々木蔵之介さん(56)の“出世作”であること。若手時代の2人が見られるということでも朝ドラファンの間で評判になっています」(テレビ誌ライター)
4月13日に再放送された『オードリー』では、撮影所の助監督・杉本役として若き日の堺が初登場。美月が君江(藤山直美)とロケに参加することになる撮影の主演は新鋭スターの幹幸太郎(佐々木蔵之介)で……、という展開だった。
「堺さんが演じる杉本も、佐々木さんが演じる幹も、ヒロインと関わる重要なキーパーソンとなります。2人とも、当時はまだテレビでは“新参者”だったこともあり、『この朝ドラが自分の転機になった』とよく話しています」(前出・テレビ誌ライター)
佐々木は昨年10月に放送された『日曜日の初耳学』(TBS系)で、『オードリー』出演当時の秘話を語っていた。
「小劇場出身の2人は、有名俳優ばかりの現場で『俺たち、この場所にいていいのか?』『映像ってどうするの?』などと相談しあっていたそうです。撮影後には傷を舐め合うかのように二人でよく、大阪・梅田にある“かっぱ横丁”のリーズナブルな寿司店で反省会を兼ねて憂さ晴らしをしていたそうです」(テレビ局関係者)
2人が意気投合したのは、家庭環境も大きかったようだ。堺は3月7日の映画イベントで役者の道に入ったことが“人生最大のチャレンジ”だったと話し、こう続けた。
「今思うと、相当な決断だった。親は許してはいないんですけど、(反対を押しきって)よく始めたなと…」
前出のテレビ局関係者は続ける。
「実家が蔵元の佐々木さんも、家業を継がずに俳優業に進んだことを親が長らく反対していたといいます。当時の2人は、お互いの境遇を身近に感じたのでしょう。お互い名前が知れるようになった8年後、映画『アフタースクール』で再共演しています。まさに戦友なのです」
『オ―ドリー』で人生が変わったのは岡本だけではない。この2人にとっても、かけがえのない“人生の宝物”なのだ。