2024年夏クールだけでも『新宿野戦病院』(フジテレビ系)や『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)など、複数の医療ドラマが放送された。2021年に放送された『TOKYO MER ~走る緊急救命室~』(TBS系)は、連続ドラマ放送終了後も劇場版やスペシャルドラマで盛り上がりをみせるなど、続編や新作が期待されることも多い医療ドラマだが、そうではない作品もあるようだ。
そこで本誌では、2020年以降の「医療ドラマ」のなかでつまらなかった作品についてアンケートを行った。
同率で第2位となったのは『恋はつづくよどこまでも』(2020年・TBS系)と『新宿野戦病院』(2024年・フジテレビ系)。
『恋はつづくよどこまでも』は、円城寺マキ氏による同名の漫画を原作とした、胸きゅんラブストーリー。ドラマでは運命の男性を追うべく看護師になった佐倉七瀬を上白石萌音(26)が、その憧れのドクター・天堂浬を佐藤健(35)が演じた。超ドSな天堂を演じる佐藤にハマる視聴者も多かったが……。
《恋愛がメインで、医療ドラマとしてはいまいちだった》(50代女性/専業主婦)と、舞台は病院であるものの描かれている要素の大半が恋愛模様であまりピンとこなかったというコメントが多く、《医療ドラマにしては軽いイメージ》(50代女性/パート・アルバイト)と、緊迫したシーンが足りないと感じた視聴者もいたようだ。
『新宿野戦病院』は、2024年夏クール放送の宮藤官九郎が初めて手掛けた医療系の作品。小池栄子(43)と仲野太賀(31)が初共演にしてW主演を飾り、新宿・歌舞伎町でさまざまな背景をもつ患者をめぐった「命」がテーマの救急医療ドラマだ。
《キャストがぱっとしなくて世界観に入り込めない》(40代女性/専業主婦)と、アメリカ国籍の元軍医(小池)や、美容皮膚科の医師(仲野)という少し変わった役柄が多いため、親近感が湧かなかったという視聴者が多いようだ。また、《医療ドラマにしてはガヤガヤしていて、重みがなかった》(20代女性/会社員)と、クドカン作品ならではのエンタメと医療ドラマ要素のバランスに苦言を呈しているコメントも多数見受けられた。
第1位は『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)。
2018年に放送された『ブラックペアン』の新シリーズで、2024年夏クールに放送された。主演の二宮和也(41)だけでなく、竹内涼真(31)や葵わかな(26)など人気実力派俳優らも続投し、最終回にかけてシーズン1、2で二宮が演じた渡海、天城の関係性や過去、そしてタイトル「ブラックペアン」に隠された意味が明らかになった。
《前作の方が見ごたえがあった》(40代女性/会社員)と、ファン待望の続編ではあったものの、前作を超える面白さがなかったというコメントが。さらに数々の名作が生まれる医療ドラマだが、《ステレオタイプの医療ドラマでつまらない》(30代女性/パート・アルバイト)と同時期に放送された医療ドラマに比べて新しい要素があまりなかったと感じた視聴者も多いようだ。
激戦区となりつつある医療ドラマ。高い技術が求められる役どころも多いが、歴代の名作を超えるような物語に期待したい!