《今朝は三宮で街頭活動させていただきました。高校生や予備校生など若い世代の方々からの温かい応援も本当にありがとうございました。「未来を担う若者たちが躍動できる兵庫にしたい。」そんな決意がさらに強くなりました。》
10月11日、自身のXでこう綴ったのは元兵庫県知事の斎藤元彦氏(46)。9月30日に疑惑告発文書問題で県議会から全会一致で不信任決議を受け、失職したことに伴い、11月17日に行われる出直し選挙(10月30日告示)へ立候補する意向を表明している。
失職した9月30日の朝から連日、街頭活動を行っている斎藤氏。本誌も10月9日に宝塚駅で街頭活動に励む姿を目撃した。
7時半から8時半までの約1時間、通勤客に「おはようございます」と声をかけ、頭をさげる。「頑張って」などと声をかけられると「ありがとうございます」と答え、再び深々とお辞儀。ただこれだけを繰り返していた。
この日、街頭活動を開始した直後は、阪急宝塚駅とJR宝塚駅をつなぐ歩道橋で実施していたこともあり、先を急ぐ通勤客ばかりで立ち止まる人はほとんどいなかった。
しかし、開始後しばらくして10月7日に新設された斎藤氏の応援サイトで街頭活動が行われている駅名を公表。すると、ほんの10分ほどで斎藤氏を応援する人々が続々と駆けつけてきた。
いったいなぜパワハラ疑惑などで批判されている斎藤氏を応援しようと考えたのだろうか。街頭活動に訪れた人たちに話を聞いてみた。
まず、通勤途中に立ち寄った30代の男性サラリーマンに話を聞くと、「斉藤さんはいい加減なメディアの報道に翻弄されてしまい、ちゃんとした実績があるのに伝えてもらえず、へんなほうにばっかり曲解されてしまっています。こんなことに斎藤さんが負けてしまうのを見ていられなくて、応援しようと」
この他にも、男性は20代の会社員や50代の大学研究職の人もいたが、何より目立ったのは女性の多さだ。写真撮影を求める女子高生から70代の主婦まで、幅広い世代の女性が街頭演説に集まっていたのだ。
そんな“斎藤ガールズ”たちに応援する理由を聞いてみると――。
「やっぱり、斎藤さんは既得権に切り込んでいく。例えば天下りを辞めさせるなどをやってこられた方です。私の友達の職場にも県からの天下りがあってその弊害をずっと聞いていたのですが、それを辞めさせてくれただけでも、ちゃんと仕事されている知事さんだと思っていましたので、応援にきました」(40代の会社員女性)
斎藤氏と話し込んでいた2児の母である40代女性は、
「うちは中学と高校の子供がいるのですが、知事が斎藤さんになってからは、子供たちや子育て世代への支援が増えたことがはっきり分かりました。県立大学の学費を無料化や、給食の無償化も進んでいます。県立高校の校舎への予算も確保してくださったのか、どんどん綺麗になっています。なのでありがとうございますと、お礼を言いにきました」
色紙を持参してきて、サインをもらう30代主婦たちの姿もあった。斎藤氏は「なんと書けばいいですか?」と要望を聞き、色紙にペンを走らせていた。
70代の主婦は言う。
「斎藤さんの応援サイトをみて、必死で自転車をこいで宝塚の駅まできました(笑)。私も最初は斎藤さんが悪いことをしたと思ってましたけど、だんだん腑に落ちないなって。百条委員会も、最近の定例記者会見も見直したら、報道がちゃんと事実をつたえてないことがだんだんわかってきて。これは知事がやめさせられるのはおかしいなと」
様々な理由で斎藤前知事を応援する“斎藤ガールズ”たち。依然、厳しい批判に晒される斎藤前知事だが、果たして――。