現在放送中のNHK連続テレビ小説『おむすび』が、28日に最終回を迎える。前作『虎に翼』が好評だっただけに、序盤から苦戦を強いられているようだった。いっぽう、31日から放送がスタートする次作『あんぱん』はヒロインの今田美緒(28)をはじめ、先日行われた第48回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞した河合優実(24)、その他阿部サダヲ(54)、妻夫木聡(44)など豪華出演者が顔を揃えている。NHKが放送100年ということもあり、開始前から期待の声が高まっている。
そこで本誌は、WEBアンケートツール「Freeasy」にて、20代から60代の男女500人を対象に、2010年以降のNHK連続テレビ小説のなかで名作だったと思う作品についてアンケートを行った。
数々の作品が注目を集めた中で、視聴者の心を最も揺さぶったのはどの作品だろうか。
第3位は『カムカムエヴリバディ』(2021年)。
連続テレビ小説史上初、上白石萌音(27)、深津絵里(52)、川栄李奈(30)の3人がヒロインを務めた作品。京都・岡山・大阪を舞台に、ラジオ英語講座と共に生きた祖母・母・娘の三世代にわたって、1925年から2025年にかけた100年の家族の物語が描かれた。2024年11月18日からの再放送も話題になっている。
《壮絶で切ないドラマ展開と数々の伏線回収が面白かった》(60代男性/会社員)、《3代にわたる物語で、3人のそれぞれの人生に引きこまれた》(50代女性/専業主婦)と、2007年にも好評を博した『ちりとてりん』の脚本を務めた藤本有紀によるストーリーが魅力という声や、《深津絵里さんの演技に惹きこまれた》(60代女性/無職)、《松村北斗の演技が素晴らしい》(40代女性/会社員)と、キャストの好演も理由の一つのようだ。
第2位は『あまちゃん』(2013年)。
のん(31)演じる高校2年生の天野アキが岩手県三陸海岸沿いの町で海女を目指す日々を描いた作品。宮藤官九郎がNHKで初めて手掛けたオリジナルストーリーで、2011年の東日本大震災を作中で扱い、アキが地元のアイドルとして復興に携わる姿が描かれた。作中で繰り返し登場した岩手県の方言「じぇじぇじぇ」は2013年の新語・流行語大賞にも選ばれた。
《何事にも挫けない主人公の姿に共感して、自分も負けずに生きて行こうと勇気をもらった》(60代男性/会社員)と、懸命に生きるヒロインの姿に元気づけられたという視聴者や、《大好きな作品。笑いあり涙あり、朝ドラらしさがある》(40代女性/パート・アルバイト)と、宮藤官九郎らしいコメディと人情ストーリーのバランスが良かったというコメントも多く見受けられた。
そして第1位は『虎に翼』(2024年)。
日本史上初の女性弁護士・判事・裁判所長として活躍した人物の実話に基づいたストーリー。昭和初期の女学校時代に始まり、一人の女性として困難な時代に立ち向かい、法曹界を切り開いていく姿が描かれた。主人公の猪爪(佐田)寅子を伊藤沙莉(30)が演じ、小林薫(73)や仲野太賀(32)、岡田将生(35)、森田望智(28)、明律大学女子部で法律を学ぶ寅子の同級生として土居志央梨(32)や平岩紙(45)も出演し、その好演はたびたび話題を呼んだ。
《朝ドラの枠を超えて、社会問題を広く描いていた》(60代男性/会社員)と、昭和が舞台の物語でありながら現代にも通じる問題を扱っていてわかりやすかったという声や、《女性が活躍できるようになるまでの時代の流れを知ることができて、すごく勇気をもらえた》(60代女性/専業主婦)と、夢に向かって走る続ける女性たちの姿に深く共感したという視聴者も。《OPが良かった》(30代男性/会社員)と、紅白歌合戦でも披露された米津玄師(34)による『さよーならまたいつか!』も印象深いという視聴者も多いようだ。
朝の時間を鮮やかに彩ってきた連続テレビ小説。未来の名作にも期待が高まる!
