11月22日深夜放送のラジオ番組『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』(TBSラジオ)で、MCを務めるお笑いコンビ・さらば青春の光(以下、さらば)の森田哲矢(44)が上海の現地事情を明かした。
森田は15日、自身のXで《今年の慰安旅行は上海!》と綴り、空港と思しき場所で撮影された集合写真を投稿。スタッフたちと慰安旅行で上海に出発することを報告した。ただ、同日には中国外務省が日本への渡航自粛を呼び掛けるなど、日中関係の緊張が高まっていたこともあり、ファンからは心配の声が寄せられていた。
番組の中盤、森田が「行ってきましたね~、上海。3日間。すごかったな~マジで。いやぁ、なんかまあ情勢もね、情勢ですから」と切り出すと、相方の東ブクロ(40)も「まあタイミングはギリギリやったかなぁ」とコメント。慰安旅行と合わせて16日におこなった上海でのお笑いライブについても触れ、森田は「すごかったわ、上海のファン。ビックリしたな」と驚嘆した。
同ライブは上海出身で多言語コメディアンとして活躍するノーラちゃん(37)がさらばを上海に招き、実現したもの。1000人ほどのキャパシティの会場が満席となり、日本から来たファンと上海在住の日本人が合わせて200人ほど入り、それ以外の客はほとんど中国人だったという。
ライブ開催にあたって、3カ月ほど前に主催のノーラちゃんから、さらばにやってほしいネタの指定があり、森田は3本分のコントの台本を提出したそうで、そのときのことをこう振り返った。
「検閲があると。中国政府の。いわゆるその批判していないとか、プロパガンダ的な。批判してないか、下ネタはないかとか。いろいろ検閲が入り、もっと言うと俺らのパスポートも1回預け、みたいな。俺らは就労ビザになんのかな。なんやったら、すごいなと思ったのは、更新する前(1個前)のパスポートもよこせ、と。持ってないなら、紛失届けを出してくれ、とか」
そうした煩雑な手続きを踏まえて開催に至ったライブは、さらばの2人が日本語でネタをおこない、ステージ上のモニターに中国語の字幕が表示されるという形式でおこなわれた。そのため、台詞の順番を変えることはできず、アドリブもなく台本通りに演じる必要があったものの、客の反応は良好だったようだ。
森田曰く、「字幕がいらないくらい日本語がわかる」中国人がほとんどで、さらばのYouTubeを観ている客も多かったという。さらにトークコーナーや終演後の写真撮影特典で実際にファンと交流した際には、彼らの多くが『水曜日のダウンタウン』(TBS系)や『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)など日本のバラエティ番組を観ていることを知ったそうだ。
ファンの間では、さらばと共演することの多い芸人の知名度も高かったそうで、森田は「なんやったら、みなみかわさんとかひょうろくのことはもう当然知ってる。多分(日本一おもしろい)大崎とか、あとは(お見送り芸人)しんいちとか、岡野(陽一)とか、山添(寛)とか、あの辺のことも余裕で多分理解できる」と明かした。
さらに、ランジャタイ・国崎和也(38)の衣装である黄色いジャージを着た女性や、かまいたちのステッカーをスマートフォンに貼っている人がいたとも述べ、上海のお笑いファンの熱量の高さに驚いていた。
中国で対日感情が悪化するなか、上海のお笑い好きな中国人たちから大歓迎された森田。訪中前はファンから心配されていたが、日本のお笑いは国境を越えていたようだ。
