高市早苗首相(写真:時事通信) 画像を見る

8月15日に迎える81回目の終戦の日(終戦記念日)。高市首相(65)はこの日に合わせた靖国神社参拝を見送る意向を示すも、自民党の鈴木俊一幹事長(73)、小林鷹之政調会長(51)、有村治子総務会長(55)、西村康稔選対委員長(64)の党4役がそろって参拝する方向で調整していることが各メディアで報じられた。

 

現職首相による参拝は’13年の安倍晋三元首相が最後。高市首相は閣僚時代も含め、終戦の日や春秋例大祭に合わせた参拝をルーティンとし、’22年の講演会では「(首相に就任しても)ずっと参拝を続けたい」などと意思を明確にしていたこともあり、保守層のなかでは高市首相の動向に期待が高まっていたのだが……。

 

「11月に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議など、今秋の外交日程においてアジア諸国への影響を考慮した結果、見送ることになったようです。今回のAPECの開催国が中国だっただけに、なおのこと配慮する必要性を高市首相も認識せざるを得なかったと伝わります。米国からも昨年来の日中関係の悪化を懸念するメッセージが再三伝えられてきただけに、高市首相も今年は参拝する環境が整っていないと判断したのでしょう。とはいえ、熱烈な支持層である保守派への影響は避けられない状況です」(全国紙政治記者)

 

実際、今年春の例大祭の参拝を見送った際、一部の保守層からは失望の声もが上がったが、今回もイデオロギーより“実利”を優先した高市首相。その背景には、先述したように昨今の日中関係や、米国の立場などがあるわけだが、これに加えて、「日韓の関係性も大きく影響している」と話すのは、ある外務省関係者だ。

 

高市首相は昨年10月の就任後、李在明大統領(62)と4回顔を合わせ、首脳同士が両国を行き来する「シャトル外交」で順調に関係を深めてきた。

 

「日韓関係をめぐっては、これまでもたびたび冷え込んできた経緯があり、また、就任前は対日強硬派と見られていた李大統領と、“タカ派”の高市首相とが折り合うか心配された向きもありましたが、シャトル外交などを通じた関係深化もあり、完全に杞憂となりました。中国やロシア、北朝鮮との緊張が続く中、日韓首脳や両政府の関係が良好なことは、国益にかなうといえます」(前出・外務省関係者)

 

日韓首脳のシャトル外交といえば、今年1月、高市首相の故郷・奈良で行われた首脳会談で、韓国の人気グループ「BTS」の代表曲『Dynamite』を李大統領と共にドラムで演奏するというサプライズも。2人の良好な関係をうかがわせる象徴的な場面だったが、実際、高市首相にとって李大統領は“特別な存在”なのだという。

 

「李大統領とはウマが合うようで、5月の会談後に『次はいつにしようか~』とご機嫌な様子で手ごたえを語っていました。さらに、主要国首脳の中で、高市首相が仲がいいのは李大統領くらいしかいないというのです。そうした意味で、いま靖国神社を参拝すれば、韓国との関係は完全に壊れてしまいます。保守政治家として参拝を継続したいという気持ちの一方で、国益への責任もあるわけで、現実的な判断をしなければならなかったといえます」(官邸関係者)

 

ロシアのプーチン大統領(73)が13日に北方領土の択捉島に上陸するなど、日本周辺はきな臭さを増している。今後も高市首相の柔軟な外交力に期待したい。

 

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WEB女性自身

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