《これは嬉しいニュース。》
《フジテレビにとって、名作中の名作の復活は本当に喜ばしいです。》
《医療ドラマでは1番好きだったドラマでしたから、凄く凄く嬉しいです。》
8月26日、フジテレビは救命救急の医療現場を舞台にした大ヒットドラマ『救命病棟24時』シリーズを13年ぶりに復活することを発表した。1999年の初放送以来、同作は連続ドラマを5シリーズ、スペシャルドラマを5作品放送。今回の第6シリーズでは、江口洋介(58)と松嶋菜々子(52)がダブル主演を務め、これまでの“火曜9時”枠からフジテレビの看板ドラマ枠の“月9(月曜9時)”で、初めて放送されることが決まった(10月12日よりスタート)。
発表直後、ネッ上では復活を歓迎するコメントが大半を占めていたが、一方で、
《今のフジには、新しい何かを作り出す力も金も無いってことかね。》
《GTOといいこのドラマといい、フジテレビには新たな企画を立案できるプロデューサーがみな社外流出してしまったんですかね?》
《フジテレビは余程追い詰められているのか、なりふり構わないのね。でも過去の続編は年1本くらいにした方がいいよ。連発すると話題性も下がるよ。》
と、過去にヒットした作品の再始動や復活企画を連発するフジテレビの企画力を疑問視する声も上がっている。
たしかに、今年に入り、1991年に放送した『101回目のプロポーズ』の続編となる『102回目のプロポーズ』が連ドラに、1997年にテレビシリーズがスタートした刑事ドラマ『踊る大捜査線』は映画化され、現在放映中の『GTO』は、28年ぶりに連ドラとなり復活。そして今回の『救命病棟24時』と、往年のヒット作の復活が続いている。
その背景には、新作ドラマの低迷ぶりがあるとの指摘も。
「テレビ業界内では、フジテレビの新作ドラマはことごとく大コケしているため、昔の遺産に頼るしかない“苦肉の策”ではないかという厳しい意見も聞かれます。実際、かつて高視聴率を連発していた“月9”枠や“木曜10時”枠の新作ドラマが軒並み低視聴率で、ネット上では“大コケ”“爆死”と叩かれる事態が常態化しています」(テレビ誌記者)
だが、その一方で今の時代、地上波の視聴率とドラマのクオリティは必ずしも比例しないという意見もある。
「数字が出ないことで“大コケ”と一括りにされがちですが、内容自体は非常にしっかり作られている作品も多くあります。昨年は中井貴一さん(64)と小泉今日子さん(60)の『続・続・最後から二番目の恋』が話題になり、芳根京子さん(29)と本田響矢さん(27)の『波うららかに、めおと日和』も人気を集め、10月から続編が始まります」
こう語るのは、テレビウォチャーでコラムニストのペリー荻野さん。
「低視聴率の背景にあるのは、視聴者のテレビ離れと視聴スタイルの変化が大きいです。とくに10〜20代の若年層は、地上波をリアルタイムで見る時間よりネット動画や配信系を見る時間のほうが圧倒的に長い。フジテレビに限らず、ドラマもTVerなどによる“見逃し配信”や“一気見”が定着しているなか、かつてのような地上波の視聴率だけで、内容まで一律に“ダメな作品”と位置づけられてしまう風潮には違和感を覚えます」
ペリーさんは、リアルタイムの視聴率評価だけで、新作ドラマが視聴者に受け入れられていないとは判断できない時代だという。
では、なぜ昔のヒット作の復活が相次いでいるのだろうか。
「昔からの地上波ファンに向けた『同窓会』的な地固めだと捉えています」
と、ペリーさんは分析している。
「かつてフジテレビの黄金期ドラマをリアルタイムで楽しんでいた40〜60代の視聴者に向けて“あの頃の登場人物たちは今どう生きているか、一緒に確認しませんか?”と呼びかけているわけです。
配信時代において、全世代の心を同時に掴むドラマを作ることは極めて難しくなっています。まずは確実に向き合ってくれる固定層に向けて“フジテレビは今も情熱を持ってドラマを作り続けていますよ”という意思表示をしながら、足場を固める。そのうえで次の新しい挑戦へと繋げていく。そういう段階的な戦略なのではないでしょうか」
ペリーさんが言うように、ヒット作の復活は“ドラマのフジ”再建に向けた戦略の一環だとしたら、今後もまだまだ復活ドラマが連発される可能性は大いにある。
フジテレビのドラマ黄金期に大ヒット、あるいは社会現象を起こした作品は数多くある。たとえば、『ひとつ屋根の下』(1993年)、『ロングバケーション』(1996年)、『ビーチボーイズ』(1997年)、『ショムニ』(1998年)、『HERO』(2001年)、『WATER BOYS』(2003年)、『のだめカンタービレ』(2006年)、『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』(2008年)、『リーガル・ハイ』(2012年)、などなど、まさに人気ヒットドラマの宝庫だ。
なかでも、フジテレビドラマの切り札ともいえる、あの『古畑任三郎』(1994年)復活の噂も囁かれている。
そこでペリーさんに、次に復活しそうなドラマを予想してもらった。
■『やまとなでしこ』(2000年)
「今回『GTO』、『救命病棟24時』と復活ドラマへの出演が続く松嶋菜々子さんですが、彼女の代表作『やまとなでしこ』も復活して、3部作の完成を期待したいところ。今の働き方改革や時代の価値観の中で、あのキャラクターがどう描かれるのかは非常に興味深いテーマでもあります」
■『ナースのお仕事』(1996年)
「シリアスで重厚な医療ドラマが多い今だからこそ、観ていて元気になるコメディや楽しいお仕事ドラマの復活が待たれます。観月ありささん(49)、松下由樹さん(58)演じる看護師がさらに上の役職や指導者として登場するような展開があれば面白そうです」
往年の名作が復活するたびに話題になる。だが、視聴者の期待の声とともに批判の声も上がる。フジテレビのドラマ人気がかつての輝きを取り戻す日は来るのだろうか。
画像ページ >【写真あり】『救命病棟24時』の降板説が囁かれていた“演技派”俳優(他5枚)
