北島三郎(写真:本誌写真部) 画像を見る

「90歳の節目となる誕生日は、盛大にパーティを開くのではなく、内々でお祝いしたと聞いています」(芸能関係者)

 

10月4日に卒寿を迎えた演歌界の大御所・北島三郎。昨年11月にはYouTubeチャンネルを開設し、自身の楽曲やライブ映像を頻繁にアップ。今年5月には弟子である大江裕(36)の新曲リリースにあたって3年ぶりに作詞・作曲を手がけるなど、いまなお精力的に活動を続けている。

 

そのいっぽうで、私生活の面では、北島にある変化が訪れていたという。

 

「じつは、北島さんは40年以上暮らしてきた都内にある自宅を離れて、ホテルで生活しているんです」(前出・芸能関係者)

 

北島の自宅といえば、たびたびメディアにも登場したことのある超豪邸。敷地面積1千300坪の土地に、36部屋を擁する邸宅が完成したのは’83年のこと。サウナ、トレーニングルーム、バーコーナーのほか、敷地内に全天候タイプのテニスコートまで完備し、家具調度品まで含めた総費用はじつに20億円とも報じられた。

 

当時、北島は本誌の取材に応じ、

 

「自分のため、女房・子ども・親のため、北島三郎の男のあかしとして建てた」

 

と感慨深げに語っていた。

 

北島は’54年に故郷の北海道から上京し、裸一貫から歌手の道を歩み始めた。飲み屋街でギターを抱えて“流し”などをして過ごした下積み時代を支えてくれたのが、’59年に結婚した雅子夫人。北島の下宿先の大家の娘という出会いだった。

 

「結婚する前、北島さんが『もし、歌手としてうまくいかなかったら……』と不安を口にすると、雅子夫人は『大丈夫! 2~3年は私が食べさせてあげるから』と言ってくれたそうです。デビューした後も、雅子夫人が褒めてくれた新曲はヒットすることが多かったといい、北島さんは雅子夫人のことを自分にとっての“最強のモニター”と語り、深く感謝しているといいます」(音楽関係者)

 

夫婦二人三脚で歩み続けるなか、スターの仲間入りをはたした北島。そうして建てた愛の結晶ともいえる豪邸を離れるにいたった事情とは――。

 

「数年前から車いすで生活している北島さんにとって、地上3階・地下1階構造の広すぎる自宅での生活はなにかと不便なこともあったようです。いま滞在しているホテルの部屋は車いす使用者にも対応したバリアフリー仕様となっており、過ごしやすさを優先したそうです」(前出・芸能関係者)

 

この決断の背景には、「まだまだ歌い続けたい」という強い思いがあったようだ。

 

’13年には『NHK紅白歌合戦』を50回出場の節目で引退(その後も特別企画枠などの出演はあり)、’15年には前人未到の4千578回を数えた大劇場での座長公演にピリオドを打っている北島だが、歌手としては“生涯現役”という信念があるという。’23年には雑誌のインタビューで次のように語っている。

 

《お客さんがいる限りは、足が動かないとか、自分勝手な都合で「引退」するのは申し訳ないからね。ひとつひとつに幕を引くことはあっても、そこからが、また始まりなんだ。だから、目をつむるまでは、天命と信じる歌の道を歩き続けていきたいと思っている》(『文藝春秋』’23年7月号)

 

今年6月11日、国際音楽賞「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」の授賞式に、特別功労賞受賞者として出席した北島は、併せて開催されたライブでほかの出演者らと自身の代表曲『まつり』を熱唱。90歳を目前に控え、変わらぬエネルギッシュさを見せていた。

 

老後の暮らしのために、愛着のある自宅を離れるという選択は、本誌読者世代にとっても、けっして人ごとではない。「株式会社ねこの手」代表で介護コンサルタントの伊藤亜記さんは次のように話す。

 

「年齢を重ねて、体力面の不安などが出てきた際、暮らしをコンパクトにするというのは有効な選択だといえます。特に、大きな一戸建てで生活している場合は、住み替えによって暮らしの利便性やセキュリティ面での安全性が高まるケースが多いです」

 

標準的な戸建て住宅で生活している場合でも、高齢になると、医療機関にかかる機会が増えたり、頻繁に買い物に出かけるのがつらくなるなどの問題がどうしても浮上しがちだ。

 

「最近では、駅の近くに医療機関や買い物などの機能を集約した街づくりをする自治体も増えています。日常生活での不便が少ないうちに生活環境を変えることで、健康寿命を延ばすことにつながるともいえるのです」(伊藤さん)

 

北島の近況について所属事務所に問い合わせると、《11月27日に開催されるイベント(「令和・歌の祭典2026」)のステージに向けて準備しているところです》との回答があった。

 

100歳でのステージ、そして“生涯現役”を貫くために――。北島は歌声を響かせ続ける。

 

画像ページ >【写真あり】’20年に目撃した車いす姿の北島三郎(他2枚)

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