病院職員によるSNSへの不適切な動画投稿が相次ぎ、SNS上では批判が殺到している。
10月8日、千葉県松戸市にある千葉西総合病院では、女性看護師が勤務中に患者などを無断で撮影し、患者を中傷するテロップを入れた動画をSNSに投稿していたことが発覚した。
その後、10日に開催された懲戒委員会で、動画を撮影した看護師2人を解雇し、閲覧したのみの1人を厳重注意とした。
また、13日には、JR北海道が運営するJR札幌病院が公式サイトで、看護師2人が食事をする高齢の患者の姿などを無断で撮影し、SNSに投稿していたとして謝罪。JR北海道は「就業規則に基づき厳正に対処する」としている。
病院職員の不適切行為はこれだけではない。大阪市北区の医誠会国際総合病院も、職員が患者の様子を無断で撮影し、SNSに投稿していたと10月15日に報告。動画には、患者が医療行為を拒む様子や、看護師が笑いながら患者の髪を切る様子が映っていた。病院側は看護師について、「厳正に処分した」と説明しており、看護師は退職したという。
こうした事態が相次ぐなか、17日、中京学院大学看護学部の教授で、高須クリニック名古屋院の院長を務める高須幹弥氏(51)が自身のYouTubeチャンネルを更新。「病院で働く看護師がSNSに患者を晒して炎上する事件が多発している件について」と題した動画を公開した。
動画内で高須氏は、まず、今回の一連の騒動によって看護師全体のイメージが悪化することを懸念。「すごく看護師さんのイメージが悪くなってしまったと思うんですけれど、そんなにイメージを悪く持たないでいただきたいです。もうほとんどの看護師さんが本当に患者さんのために尽力してくださってる」と、日々患者のために働く看護師たちを擁護した。
一連の看護師による不適切な行為の理由については、「病院の中で働いていて患者さんを相手にしていると、本当一部の医療従事者なんだけど、自分は偉くなったって、勘違いする人がいるんですよね」と指摘。
続けて、「患者さん側が弱者になるじゃないですか。やってもらう立場であって看護師・医者はやってあげているんだってね、上からの気持ちになっちゃう人が一定数いて」と語り、「病棟内っていう狭い空間の中だけで優位な立場になって『自分は偉いんだ』『特別な人間なんだ』っていう錯覚に陥る人がいるんです」と、患者と医療従事者の立場の違いが、こうした問題につながる可能性を指摘した。
さらに高須氏は、医療現場の人手不足にも言及。「どこの病院やクリニックでもそうなんですけど、看護師は人手不足なんです。だから、態度が悪かったりとか、ちゃんと仕事できない、ちゃんと仕事しない看護師がいても、上司がちゃんと注意できないっていうことがあります」と述べ、看護師の退職を懸念するあまり、上司が十分な指導を行いにくい現状があると説明した。
最後に高須氏は、医療従事者や看護学生に向けて、今回のニュースを「反面教師にして自分たちは絶対やらないようにしよう。患者さんのために尽力しよう、頑張ろうって、思っていただきたい」と訴えかけた。
患者のプライバシーや尊厳を脅かす不適切な動画投稿が相次ぐ医療現場。高須氏の指摘をきっかけに、患者と向き合う姿勢や職員への指導体制が改めて問われそうだ。
画像ページ >【写真あり】社員がSNSで患者を流出…札幌病院のお詫び文(他2枚)
