「もう勝手にしなさい!」
そう言いつつも、いつも娘を気づかう母。そんな母が喉の調子が悪そうなようすを見て、「早めのパブロンは?」と娘が心配そうに声をかける。そして最後には、母娘そろって「効いたよね、早めのパブロン」という、おなじみのフレーズで終わる。今年も、初秋から冬にかけての風物詩でもある、かぜ薬「パブロンSゴールドW」(大正製薬)のCMが始まった。
「CMに出演し始めたころは、よくまわりの友達に『効いたよね』と言われ、私が『早めのパブロン』と返すというやり取りがありました。恥ずかしいけど、反射的に答えてしまうという感じでしたね」
そう笑うのは、2015年から松嶋菜々子さん(53)の娘役として出演し続けている、阿由葉さら紗さん(17)だ。視聴者は、6歳から17歳になるまでの11年間、彼女の成長を見続けていることになる。さら紗さんも、こう語る。
「毎年、新しいCMが放送されると、まわりの方に『CM観たよ!』とか、『大きくなったね』と言われるので、みんなに成長を見守られている感じがして、とても幸せです」
CM開始当時、数十人が応募してきた子役を決めるオーディションで、さら紗さんは圧倒的な愛くるしさを放っていたと、大正製薬のブランド担当者とともに、CM制作を手掛けた博報堂の担当者は明かす。
「さら紗さんの無垢な笑顔と眼差し、そして可愛らしい話しぶりが、パブロンブランドの“家族”“愛情”“思いやり”というキーワード全てを体現していました。また松嶋菜々子さんの娘という設定においても、リアル感があり、満場一致で決定しました。パブロンCMの世界観を意識して、当初は8歳前後の女の子を選定する予定でしたが、6歳のさら紗さんが選ばれたんです」
